旧統一協会被害の実態について学ぶ
2024年度カルト問題全国連絡会が、10月3〜4日にかけて、東梅田教会を会場に開催された。
まず、岸憲秀代表世話人(宣教委員長)による挨拶ののち、講演Ⅰ「統一協会被害の実態について−信仰選択の自由の侵害」と題し、勝俣彰仁弁護士と川井康雄弁護士による講演があった。旧統一協会の行動がなぜ問題なのかについて、弁護士として成し得ることのできる務めについて、実例を取り上げながら丁寧に講演がなされた。
講演後の質疑応答も活発なものとなった。特に旧統一協会に対する宗教法人解散命令請求がなされている現状と展望についての質問があり、この問題を法的な側面から回答されることで、理解を深める機会となった。
講演Ⅰに続く講演Ⅱ「あなたのマインドコントロール」は、村田敏教師(周防教会)が担当した。カルト対策に全く経験のなかった村田氏がカルト宗教信者に接していくなかで、カルト当事者のマインドコントロールを解くというよりは、実は援助者である自分自身のなかにあるマインドコントロールに気付かされるところにこそ、カルト対策の肝があるということを、自身の体験を交えながら講演した。
今回、大阪で全国連絡会が開催されたのは、特に西日本でカルト問題に携わる人、これからカルト対策に携わろうとしている人たちが、カルト対策に対するより深い理解と交流を得ることを願ってのことであった。実際に西日本地域からの参加者が多くあり、カルト対策における連携と協力体制を図る機会となった。
また、このような協力体制は、西日本に限らず全国に共通して求められることである。二日目は、参加教区が各ブロックに分かれて、近隣教区同士がどのようにカルト問題について、相談業務のための協力体制が構築できるかについての、具体的な協議がおこなわれた。
(齋藤 篤報)