「カナンの園」の各事業所を見学
10月7〜8日、第4回委員会を開催。様々な施設・学校・職場を分散させ、地域と深い繋がりを持ちながら、知的障がい者を受け入れている社会福祉法人「カナンの園」(岩手県)の各事業所を、専門委員佐藤真名氏の案内で見学した。
一日目は、盛岡市。青果作業・袋詰め作業等をしている「ヒソプ工房」と菓子・ケーキ等を製造・販売している「となんカナン」を見学。併設されているカフェで休憩し、二戸郡へ移動。滞在先のホテルにて協議の時を持った。
2日目は、「カナンの園」の障がい児入居施設「奥中山学園」に集合。1946年に入植した奥中山開拓団の団長、副団長、事務局長の3人がキリスト者であったことから始まる「カナンの園」の歴史を佐藤氏から聞き、5棟の一戸建て小舎と自活訓練棟を見学した。
その後、発泡スチロール・PETボトルの再商品化事業を行う「ウィズ」へ寄り、知的障がいを持つ生徒の特別支援学校「三愛学舎」へ移動。「キリスト教精神に基づき、社会の中で自立的に生活できることを目指し、本科3年、専攻科2年の青年教育が行われている」との説明を受けた。地域に点在している「カナンの園」のグループホームの前を通り、全国のキリスト教主義学校から「みことばせんべい」の注文が殺到している「シャローム」、1000斤の食パンを毎朝スーパーに届けている「カナン牧場」、羊の飼育、羊毛加工製品の製造をしている「小さき群れの里」、羊の毛をフェルトにした製品を作成・販売している「アドナイ・エレ」を見学し、奥中山教会へ到着。長尾邦弘牧師より、現住倍餐会員65名の内、「カナンの園」利用者が24名、「カナンの園」の職員・元職員が25名であると伺った。教会だけでなく、各施設でも礼拝がささげられている。礼拝で語られる神の言葉に支えられ、障がい者1人1人の成長と発達に寄り添う「カナンの園」は、今もなお、関わる人々の心を柔らかく耕す開拓団であり続けている。
(徳田宣義報)