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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5015号】人ひととき(4面)

2024年3月9日

神の御手に委ねて

境南教会員
中本祐子さ

 カトリックの父と、キリスト教保育に関心があった母の間に生まれた中本祐子さん。原宿教会の幼稚園に通い、中学では女子学院で学んだ。
 父のワシントン赴任により、高校1年からアメリカで生活。キリスト教の信仰が息づく社会で多感な時期を過ごした。英語と共にフランス語も履修。語学に関心を示した中本さんに、フランス語の先生は、昼休みにラテン語の指導をしてくれた。この恩師の勧めで、アメリカでカトリック系の大学を受験、1年通った後、国際基督教大学に編入した。
 卒業後、製鉄会社に就職、25歳の頃に社内のバンド仲間であった夫と結婚。夫が室蘭に転勤するのを機に退職、語学力を生かして国際交流のボランティアに取り組んだ。
 中本さんが洗礼を受けたのは、5回目の転勤先であったシンガポールにいた頃だった。友人に誘われて入った合唱団の指導者がキリスト者で、家庭での礼拝に招いてくれた。この友人から受洗を勧められた時、主の招きを受け止めた。「神さまがいつも呼びかけ、待っていてくださった」と振り返る。
 帰国後は名古屋教会を経て境南教会に通い、4人娘の子育てがほぼ一段落した2012年から西東京教区事務所の職員として社会保険の仕事を担当、2017年からはNCCで財務を担当している。負担金や献金の減少等、課題も多い中で、慣れない財務を担っていることにも主の導きを受け止める。何事も「自分でやれるところまでやったら後はお委ねしよう」という気持ちになれて、受洗して本当に良かったと思っている。
 中学生の時に知った讃美歌第二編26番「ちいさなかごに」が好きだ。「愛のわざは小さくても/神の御手が働いて/悩みの多い世の人を/明るく清くするでしょう」。

教団新報
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