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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5015号】寄せ場からの声(4面)

2024年3月9日

《山谷越年越冬闘争》
外国人労働者との連帯を求めて

 コロナ感染が始まった2020年春から4度目の山谷越年闘争は年末年始12月29日昼〜1月4日早朝の1週間、例年通り城北労働・福祉センター前の路上を拠点に、連日朝と夕方の炊き出しと衣類分配等を行いながら、日雇い・野宿の仲間が力を合わせてやり切った。昨年5月、全国的に感染が下火になったとして感染法上5類に格下げされても、山谷地域に暮らす貧しい人々にとっては、それまで無料で受けられた診療や検査費用の自己負担化、陽性の場合の隔離・療養施設の廃止などにより、気軽に医療機関にかかれない状況が続いている。高齢者や基礎疾患のある人にとっては命に関わる問題だ。
 今年の越年闘争のスローガンの1つが「外国人労働者との連帯」。建築現場で働く労働者の多くを占める外国人技能実習生は、不当に安い賃金で厳しい労働を強いられ、日本人の親方や同僚のいじめにあっている。彼らの実情を知り、同じ現場で働く者同士、連帯していくために、越年期間中の12月31日、「移住者と連帯する全国ネットワーク」代表の鳥井一平さんを講師に招いて学習会を行った。さらに1月1日のセンター前餅つきに続いて2日、上野公園は科学博物館前広場に4年ぶりに登場して餅つきを復活させた。公園内および周辺で野宿している仲間たち、通りがかりの外国人家族、鳥井さんら全統一労働組合の支援で在留資格を獲得した陽気なガーナ人親娘などがかわるがわる杵を振り上げて餅つきに加わり、つきたての餅に舌鼓をうつという、楽しい時間を共有することもできた。
 越年明けの1月4日にはみんなでセンターに押しかけ、仕事の紹介や宿泊、医療相談等に必要な「利用者カード」を極端に出し渋り、あからさまに野宿者排除を行う担当係長を前に「誰にでも利用者カードを出し、山谷対策の役割を果たせ」と要求した。
 この越年闘争をバネに、今年も日雇い・野宿の仲間が共に生き抜く闘いが続く。

(松井悠子報)

教団新報
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