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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5009・10号】第15回日本基督教団部落解放全国会議in京都(3面)

2023年11月25日

「水平社100年と『わたし』そしてこれから」

 第15回日本基督教団部落解放全国会議in京都を9月26〜28日京都教会を主会場に行った。テーマは「水平社100年と『わたし』そしてこれから」、副題は「きれいな言葉ではなくてもいい 一人ひとりの言葉で語ろう」。参加者は全国より91名。
 基調講演では、京都で長く部落解放運動に携わった山本栄子さんが「わたしの歩み−水平社100年」と題し語った。山本さんは現在92歳。部落解放運動と出会い、「文字を取り戻せ」との教えを受け、差別と貧困の中闘ってきた。水平社創立から101年、今なお差別はなくならないが、山本さんは差別に苦しみ、差別と闘う人々との新しい出会いを求め活動を続ける。次に主題講演では地域福祉センター希望の家所長の前川修さんが「全国水平社創立大会宣言について」と題し水平社宣言成立の背景と現代から見た課題を語った。
 二日目午前は前川さんが「崇仁・東九条の歴史とこれから」と題して被差別地域の現実について語った。続いて在日コリアンでキリスト者である朴実さんが「差別の現実と教会」と題し、在日コリアンとして経験した人生の苦労や教会での闘いを振り返り、差別を乗り越え人々が共に生きる実践としての東九条マダンの取組みを語った。
 午後はグループに分かれ、被差別部落や在日コリアンの人々が多く住む地域でフィールドワークを行い、差別を乗り越え人々が共に生きる実践を行う現場を訪ねた。
 三日目は分団協議と全体会で三日間を振り返った。また、部落解放センター内で発生した「人権侵害」事案の現状報告を受けた。
 出発の集いでは、教団部落解放センターの創設と運営に尽力し、今春天に召された東岡山治さんの娘さんである東岡(前田)ゆたかさんから、「父が歩んだ道」との証しを受け、山治さんの愛した『若者たち』を皆で歌った。「君の行く道は果てしなく遠い」、「君の行く道は希望へと続く」。

(片岡広明報)

教団新報
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