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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5001・02号】教区総会報告2023年度3−神奈川・総幹事総括(3面)

2023年7月29日

引き続き対策をとりながら、全教区で無事に開催
神奈川・総幹事総括


教師検定試験は「不当とまでは言えない」ことを決議【神奈川】

 6月24日、第151回神奈川教区総会が清水ヶ丘教会を会場に開催された。開会時の出席人数は議員226名中156名だった。
 開会礼拝、組織会、教区形成基本方針朗読を経て「補教師の准允執行に関する件」が上程された。まず4名の志願者が所信表明を行った。それを受けて議場から「負の歴史の象徴である教師制度によって立てられることをどう思うか。神奈川教区の中で一緒に反対してくれるのか」という質問が出た。それに対して別の議員は「一議員の意見に賛同するかどうかを問う場ではない。新任教師に圧力をかけるべきではない」と述べた。
 神奈川教区では准允・按手礼の執行に際し「今回の教師検定試験は、不当とまでは言えない」との決議を重ねてきた。古谷正仁議長はその経緯を説明した上で今回もこの決議を行うと表明。様々な立場を切り捨てないために「正当である」、「不当である」、「不当とまでは言えない」、「棄権」の四択で採決すると述べた。いずれも過半数に満たなかった場合は話し合う、とした。
 議場より、今回からこの決議を行わないことを旨とする動議が出された。この動議には「神が召し教団が正当と認めた教師を教区が立てないということはあり得ない」という賛同意見、「問題提起者の思いに向き合うべき」との反対意見が交わされた。採決を行ったところ修正動議は138名中54名の賛成で少数否決。原案の採決については議場からの提案で四択ではなく、棄権者を募った上で賛否を問う形で行われた。その結果棄権を表明した36名を除く102名中96名の賛成で「不当とまでは言えない決議」は承認された。続いて古谷議長は志願者個別に准允執行の賛否を議場に問い、全員が承認された。これを受けて准允式が執り行われ、4名の新たな教師が立てられた。
 教団問安使の網中彰子総幹事に対しては北村慈郎氏の免職に関する質問や意見が相次ぎ、議長挨拶の中で戒規について触れられていないこと、過去に紅葉坂教会が教団に送った質問状への回答が未だになされていないことへの対応を求める発言があった。また教団機構改定については、教区に教会性を持たせることを求める要望が出た。
 議事の最後には3名の巡回教師の活動報告がなされた。議事は順調に進み予定より約1時間早く閉会した。

(米山恭平報)


教勢低下に伴う支援が共通の課題【総括】

総幹事 網中彰子

 23年度の各教区総会の報告は既に教団新報に2回に分けて詳しく掲載されています。引き続き新型コロナ感染予防対策を取りながら、対面形式で総会を開催することが出来たことは幸いでした。
 一部リモートを取り入れる併用型・ハイブリッド形式の総会もありました。現時点ではスムーズに行うことが出来たと報告されています。
 教団に関連する会議でリモートを活用することは以前から非公式な場では意見として出されていましたが、当時は実現に至りませんでした。コロナ禍により、そうせざるを得なかったというのが導入の契機となったものの、例えば移動の負担軽減等の利点があります。環境が整えば様々な事情に対応する可能性をもつことも分かりました。リモート形式はこれからも必要に応じて継続されることでしょう。
 全教区が共通して直面している課題の一つは教勢の低下です。それに伴う教会支援、教師謝儀互助など具体的な体制がある中で、現状に鑑み将来の計画について検討を始めた教区もあります。
 主の日の礼拝を恵みの内に捧げつつ福音伝道に力を注ぎ、神さまがお建てになった全ての教会に新しい出会いと受洗者・献身者が与えられるよう共に祈りましょう。その一人の救いを皆で喜ぶ信仰によって希望を抱きたいと願います。
 各教区の働きは教会と社会に資するものとして大切にされています。その活動は多岐に亘ります。しかし、人的・財的な事情の変化により今後どのように継続していくかも考慮され始めています。
 これからも丁寧な協議を重ね、様々な意見に思いを寄せながら、柔軟な姿勢によって現状打破する道も整えられていくことを願います。
 「2023年度教区総会への議長挨拶」の中の「全体教会としての一体性」とは具体的に何を意味するのかという質問が出された教区総会もありました。多様性を重んじようとする世界情勢と矛盾するのではないかという意見もありました。
 雲然俊美議長の挨拶本文の中に「信仰告白と教憲・教規による教団の全体教会としての一体性の確立」そして、困難な課題について祈り合い、支え合い、各伝道活動のネットワークをさらに広げるためにも「教団が、全体教会としての一体性のもとに互いの信頼関係を保ちつつ、伝道の協力態勢を構築して行く必要があります」とある通りです。全体教会の一体性とは画一化ではありません。扇の要があればこそ広がりを生むように一致を求めつつ神さまの恵みの豊かさが伝わるよう祈り願います。
 総会の中で准允式・按手礼式が行われ、新しく教職が与えられた教区もありました。遣わされる任地がどこであっても日本基督教団の教師としてたてられたことにおいてひとつであることを感謝し、教師を迎える教会・伝道所・関係学校・団体・施設が主の福音によって守り導かれますようお祈りいたします。
 総会に間に合うよう各教区および教会・伝道所に教団機構改定の検討について状況をお知らせするため文書を送付しました。機構改定に関してはまだ教区内の諸教会・伝道所に理解が行き渡っていないため、質問に留めたいという教区や協議会の時間を設けた教区もありました。今後も情報を共有し、協議が進められますよう願っています。

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