2月24日、ロシア軍がウクライナに軍事侵攻した。日に日に犠牲者数が増えていることを聞きながら、一刻も早く戦争が終結し、平和に至ることを祈っている。ロシアの軍事行動を非難しつつ、この度も、戦争への動きを押しとどめることができなかった無力感と、私たち自身の罪を深く思わされている。
ロシアの行動は、かつて日本がアジア諸国に対して取った行動と同じだとの声を聞いた。そうであるならばなおさらのこと、そのような行動に至ることのないようにと取り組んできた数多くの努力は空しいものであったのかと思わされる。そして、次代を担う子どもたちに、「結局は力と脅しで自分の主張を押し通す」ことを示してしまったことの罪は大きい。
この戦争が始まってから一週間後、教会はレントに入った。その最初の教会の祈祷会で、今年はバッハの「ヨハネ受難曲」の始まりの部分をCDで聴き、それから祈りを合わせた。「ヨハネ受難曲」では、最初に主の受難のコラールが歌われ、それからルター作の「主の祈り」が歌われる(『讃美歌21』63の4節)。その歌詞は、「みこころの天になるごとく地にもなさせたまえ」の祈りの言葉によるものである。
戦争へと向かう動きを阻止することができなかった罪を深く悔い改めつつ、「みこころを地にも」と祈り続けている。(教団総会書記 雲然俊美)