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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4967号】フィリピン台風被害報告-(3面)

2022年2月12日

より大きなキリストの御業が起こされるように

 フィリピンのためお祈りいただき、ありがとうございます。去る12月17日スーパー台風レイが私たちの住むボホール島を直撃、現在秋田で仕えておられるラバドン宣教師一家の出身地も含む北部が大きな被害を受けました。レイテ島からの送電線も台風後、海上から跡形もなく消えてしまっており、現在もボホール全土で停電中です。幸い水道は災害から1ヶ月後、部分的に復旧しました。私たちの住む南部は北部より軽度の被害で済みましたが、自宅兼教会は屋根が破損、浸水、男性二人が押さえていても風に負けて玄関扉が飛ぶという強風でした。北部は壊滅的な被害を受け、特に小さな島々は高潮被害もあり残っている家の方が少ないほどです。

 「台風が来るとは聞いていたものの、これほどとは」とは、ある教会の牧師。一夜にしてコンクリートの大きな会堂が瓦礫の更地となるような強烈な台風だとは、誰が予想できたでしょうか。

 ようやく道路が通行可能となった台風の3日後、たくさんの枝や電線をかいくぐりながら北部に向かいました。木々が根こそぎ倒れ、まるで映画のように荒涼とした道中。タリボン沖の島に着くと、人々が「水がないんだ」と叫びながら舟に走り寄ってきました。島々にはもとから水道や電気はなく飲み水は舟で本土から買ってくるのですが、その舟が台風で壊れてしまったため、水がないのです。炎天下、家も木々も倒れて木陰すらなくなった島で、家財道具もろとも流されて「鍋一つなくなった。下着もない」と自宅だった瓦礫の上に座り途方に暮れている人々がいました。

 まず飲み水や食料、その後衣料品なども南部から調達して届けました。他の支援団体と連携して浄水器を設置したり、4つの島の全家庭への援助物資配布も行いました。それらの連携プレーのために走り回り自宅に帰ると電気も水もない最初の1ヶ月はかなり過酷でした。早朝3時からタリボンに行き島々を巡り、疲れ果てた帰り道に運転できなくなり車を止めて仮眠し、真夜中に帰宅。それを毎日のように繰り返している夫を見て、これでは台風で死ぬことはなかったものの、支援活動で死んでしまうと思いました。実際、電気水道のない生活はそれだけでも大変で、多くの人が体調を崩し、体の弱かった方々が次々に亡くなりました。

 幸い大規模な緊急支援は一段落し、今は休むことができています。現在は週一回島々の牧師たちに釘やトタンなどの支援をしています。ガソリンや銀行やスーパーも一時は長蛇の列でしたが今は落ち着き、発電機で仕事も再開し、枯れ果てているように見えた木々も新しい緑の芽を出して風景が少しずつ元のボホールに戻りつつあります。ご支援に心より感謝申し上げます。

 ピトゴ島の教会を訪れた時、彼らの誇りだった会堂や美しい講壇が壊れてしまったのに痛みを覚えて、瓦礫の中に膝を折りたい衝動にかられました。一体何と言ったらいいのでしょうか。そう祈りました。その時、この言葉が心に響きました。「この宮のこれから後の栄光は、先のものよりまさろう。万軍の主は仰せられる。わたしはまた、この所に平和をあたえる。−万軍の主の御告げ−」(ハガイ書2章9節、新改訳)。この瓦礫がいつかまた再建される、それだけではなくより多くの人々がこの場所に集い、主の栄光がここに満ちるということだと受け取りました。

 枯れた骨が主の軍隊となったエゼキエルの幻のように、枯れ果てたこの地に力強い勇者の大軍が生まれることを信じます。より大きなキリストの御業がこれらの地に立ち上がるように、これからも祈っていただければ幸いです。

(ベルトラン小川文子報)

島々の様子

島々の様子
※写真 教団新報より

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