待降節の礼拝を捧げた次の日から付属幼稚園では「ページェント礼拝」が始まる。練習ではなく「ページェント礼拝」を積み重ねてクリスマスを迎える。
最初の「ページェント礼拝」の日、幼稚園を休園せざるを得なかった。保健所から「家庭内感染者が出たのでPCR検査を」との連絡が入り、保護者、園児、保育者30名が検査を受けた。結果は全員陰性で翌日から通常保育、「ページェント礼拝」が始まった。
やりたい役をしながら、クリスマスの一週間前に役を固定する。この役決めが大変、やりたい役への思いが強い。ヨセフ役が案外不人気だ。ヨセフがいないと成り立たない。重苦しい時間が流れるが、保育者は子どもが真剣に考える時間を大切にしている。皆のために「僕がやる」と手を挙げる子が現れる。
「クリスマス・ページェント礼拝」が始まった。環境の変化に敏感なAちゃんは、「ページェント礼拝」では大きな声で泣いていたが、今日はニコニコしながら宿屋さんになっている。B君は集団行動が苦手だが、ニコニコしながら博士たちを導いた。感動した。保育者は否定語を語らない。馬小屋に、赤ちゃんを中心に全員が集まって「ハレルヤ・アーメン」を歌った。まるで天の軍勢が加わって一緒に賛美をしているようだった。
PCR検査の休園という衝撃から始まったが、励まされ感動した。最高の「ページェント礼拝」だった。この礼拝の場が心地よい。(教団議長 石橋秀雄)