【4720号】地震と津波 なぜ、なぜ

教会被災状況、奥羽教区 邑原宗男

被災地を訪ねて、やっと見つけることができた方から、「なぜ、どうして、」という声の前にただ黙しているのみです。聞こえてくる声の中には、「遅い」と。まさに遅いです。でも、この大震災は、もちろん、東日本全域にわたっているから、奥羽のみをいうことはできません。でも、いかんせんこの広さ、岩手県のみで四国全域と同じ中を鉄道網は壊れ車も規制された。道路事情は、国道4号線を中心に三陸海岸に櫛の歯のように道路が伸びている。沿岸沿いの道は寸断されていて直接回れなかった。それもガソリンがなくなり近隣教会の牧師の車からガソリンをもらい走ってたずねた。

宮古教会、津波のために海岸線に近い街並みは、なくなり、教会付近は瓦礫の山。1メートル70センチの高さの泥水に浸かってしまった。その中で森分和基牧師は避難所にいる方々を支援し、教会は役員が、溜まっていた泥をスコップでかき出し、洗い流す作業をしていた。何もなくなったという声に、言葉を失う。牧師に救助された方は、本当に感謝していた。

新生釜石教会、津波は、一階部分を完全に呑み込んだ。役員と共に立った礼拝堂は、無残にも十字架の下のいた壁は奪い去られ、中は瓦礫の山。避難所にいる方々への配慮をする柳谷雄介牧師は、「物ではなく、人のつながり」とボードに書き、その前で安否確認をしておられた。いまだに不明の方がおられる。街並みは実に壊滅である。

釜石から国道45号線沿いにある沿岸の町や村は、まったく消失したもの、山際に押しつぶされたもの、津波の威力の大きさは想像することができない。何人の人の命が失われたか、どうして復旧することができるか、考えることもできない。

大船渡教会、献堂まもない礼拝堂は、丘の上にあり安全であった。しかし教会員の家屋はいくつも津波にさらわれていった。不明の会員がおられる。但馬秀典牧師は、会員の安否を尋ねて避難所を探し回った。一人また一人と確認し続けている。3月末で後任者と交代するので、弘前西教会のご理解と協力を得て村谷正人牧師は321日より赴任して、救援に活動を引き継いだ。

千厩教会、東北地方特別開拓伝道の折に建築した礼拝堂牧師館は、裏山の亀裂により危険地帯となった。礼拝堂牧師館の柱は複数にわたって、縦に亀裂が入り、危険建物となった。三河豊・栁沼赦羊子牧師家族は避難することとなった。今後の礼拝は、場所を移して行うことを決めている。

一つ一つの教会の状況をあげれば、切りがない。全体として腕がもがれ足がもがれた状態だ。でも、その中で、教団全体の祈りと支えが始まっている。各教区からの支援の連絡、奥羽教区としては、少なくともこの4教会に対し、偏ることなく支援を続けることをしていきたい。

また本当に祈ってほしい。また、東北教区や関東教区の被災されている方々、特に原発事故も加わったこの惨事の中で、共に祈り続けさせていただきます。

(奥羽教区総会議長)

 

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