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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4718号】第18回千葉県信徒大会 「つなげよう信仰の輪」の主題で

2011年3月5日

 

2011110日(月)、日本基督教団西千葉教会を会場にして、第18回千葉県信徒大会が開催された。45教会から234名の教職、信徒が集められ、会場は熱気に満ち溢れた。一つの教会から何十人もの参加者が与えられた教会もあったようである。大会のテーマは「つなげよう信仰の輪」。信仰の継承という縦のつながりと、教会同士の横のつながりを意識したテーマである。

大会は、第1部の礼拝からスタートした。説教者には日本基督教団総幹事の内藤留幸牧師が立てられた。礼拝ではヨシュア記2414節~15節と、マルコによる福音書1013節~16節の御言葉が朗読され、総幹事は説教の中で、それらの御言葉から、家庭、子どもについてを強く意識しながら、主に信仰の継承について、自身の豊富な牧会経験の中から、様々なケースを引き合いに出しながら熱く語っていった。

総幹事は、信仰の継承は現在の日本基督教団の重要課題であると語り、しかしながらそれは、財産など目に見えるものの継承ではなく、信仰という極めて不可視な事柄の継承であるがゆえ、非常に難しい課題であると指摘した。そしてそれだけに、どれほどそのことのために真剣な熱い祈りが捧げられているかを省みる必要があるのではないかと語った。説教中、真剣という言葉が何度も何度も繰り返し語られていたのが非常に印象的であった。

もう一つ総幹事が説教で強調したのが、信仰生活、教会生活、そして教会そのものが明るいものでなければならないということであった。人は、明るさと暗さのどちらをより好むであろうか。継承される側が信仰者の生活を見たときに、それが暗いものであったならば、それを継承したいと思えるだろうか。家庭で教会生活の愚痴ばかり聞かされたら、聞かされたものは教会に行きたいと思えるだろうかと訴えかけるような語りであった。

最後に、信仰の継承は、人間の小さな努力や、祈りによるところもあるが、やはり最終的には聖霊の働きによるものであり、人間の思いとは全く違った形で、全く違った所からそれがなされることもあるので、諦めないで祈り、語り、働き続けることが大切であると語り、説教は閉じられた。その熱い語りに聴衆は時を忘れて引き込まれている様子であった。その後献金が捧げられ、讃美と祈りが捧げられ、第1部の礼拝は終了した。

2部は、教会の横のつながりを意識するプログラムであった。まず、会場内の信仰生活50年以上の人たちが覚えられ、千葉支区長の中村征一郎牧師によって祈りが捧げられた。正確な数字は不明であるが、おそらく会場内の40名前後の人たちが、信仰生活50年以上の人として覚えられたと思われる。

続いて、パワーポイントを使った教会紹介スライドショーが行われた。当日までに写真やイラストの提供があった千葉支区の各教会の姿が一教会ずつ映し出され、特に困難な状況にある教会などにはコメントが加えられ、会場はその課題を共有することができた。同じ支区といっても、実際に教会の姿を見たことがない教会は多いという現状があるのはどこの地域でも同様であると思われるが、このように、他の教会の姿を知ることができる試みは、支区内の横のつながりを再確認するという意味でも、有意義なものだったのではないだろうか。

その後、千葉支区の諸活動として、能登半島地震被災教会救援金活動について、靖国問題に関する活動について、部落解放運動について、隠退教職支援の活動についてそれぞれアピールがなされたが、特に、カルト問題について千葉支区では身近な課題になっていることが報告された。

昼食を挟み、第3部はコンサートであった。チェリストでもある井上とも子牧師と、小薗江涼子氏のピアノによる演奏により、心癒されるときが与えられた。

最後は3名の信徒により閉会祈祷が捧げられ、全てのプログラムが終了した。

大会終了後、ある信徒が、「信仰を継承される側の若い人たちの参加が少なかったのは残念だったけれど、いろいろな意味で目を覚まさせられた会だった。このような会が全国各地で行われるようになれば、日本基督教団の伝道も、一歩進むのではないか」と語っていたのが強く印象に残った。

(小林信人報)

教団新報
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