【4700号】天皇制を神学的に批判するには 第4回靖国・天皇制問題小委員会

 

36回総会期第4回靖国・天皇制問題小委員会が、2010419日(月)~20日(火)、日本キリスト教会館4階会議室で開催された。

栗原清委員による開会礼拝の後、報告・協議が行われた。

委員会1日目において、芳澤信委員による発題「天皇制とは何か」がなされ、委員による質疑応答がなされた。富坂キリスト教センター刊『天皇制の神学的批判』を手がかりに、天皇制全般に対する一般的批判ではなく、キリスト者による神学的批判を行うことにはどのような可能性があるかが分かちあわれた。2日目にも質疑応答の続きがなされた。

現在わたしたちのイメージする天皇制とは第二次世界大戦期に急速に形成されたファシズム的天皇像であり、明治初期から大正期にかけてはそのように天皇を至高神として絶対視する風潮は民衆には浸透していなかったこと、しかし明治から大正の60年あまりの時間経過のうちに教育勅語によって一世代が形成され、昭和に入ると教育勅語世代がファシズム的天皇制を支持するようになり、その影響が現在の天皇制へのイメージに色濃く残っていること、そのイメージ浸透は非常に根深いものであり、単調な天皇制批判では、皇室を利用しようとする政治勢力をますます活気付けてしまう恐れがあることなどが、あらためて確認された。また、天皇制によって抑圧された人々のために祈ることには、皇室において人間性を奪われた人々のために祈ることも含まれるとの認識が示された。

本委員会はこのような状況のなかで、キリスト者として天皇を憎み天皇制と闘うのではなく、教会と、天皇制を巧みに利用しようとする国家との関係を、繰り返し問いかけてゆく働きを担うものであることも再確認された。

次回以降、第5回委員会で「靖国とは何か」を学び、最終回である第6回の委員会では第1回から第5回までの学びをとおして得られたテーマについて学びを深める予定である。

(沼田和也報)

 

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