2010年5月3日~4日、大阪女学院へールチャペルに於いて、第55回大阪教区定期総会が行われ、正議員291人中、開会時205人が出席した。
すべての議事に先立って11号議案「三号議案に関する件」が上程された。「三号議案」とは2007年度に「教区総会議案として『三号議案に関する件』が上程される毎に、下記文書(「大阪教区の主にある一致と前進のために」と題された文書)を教区総会書記が朗読することによって、『三号議案』の精神を継承し、その精神に堅く立った教区形成を進めて行く」と可決されて以来、毎年上程され、継続されているものである。
この上程に対し、「対話が謳われているが、この議案自体が十分な話し合いを経ていない」「執行部にとって都合の良い文書」「歴史を知らない世代が騙される」など反対意見が上がったが、議長から「常置委員会で充分議論されたことであり、すでに(52回総会で)決議されたことである。総会の決議は重いと受け止める」との返答があり、賛成多数で三号議案の継続が承認された。
常置委員会報告では開会礼拝の聖餐式が口語式文で行われたことについて、「第54回総会の聖餐式に対する要望書について、どういう取り扱いになったのか」「前総会の時に幼児に配餐されそうになった。積極的にクローズドで行ってほしい」など聖餐についての議論が活発に行われた。議長が「聖餐について個人の自由を尊重する」という見解を示したため、「聖餐に対する考え方が、自由で良いという考え方は、聖餐が神の権威であるとする教憲教規に違反している。そのような人が議長として教区総会の聖餐式を執行して良いのか」と、議長不信任案が提出された。その場で審議され、賛成少数で否決された。
第15号議案「日本基督教団教師委員会の北村慈郎牧師に対する不当な戒規適用の問題点を明らかにし、戒規適用の撤回を求める件」についても活発な議論がなされた。問安使に対して「免職は教師職を剥奪することであり、年金受給資格もなくなる。教師委員会の決定は人権侵害ではないか」とする質問が寄せられ、議案が上程されると上記の質問や聖餐論も含めての議論となった。第36回教団総会で第44号議案が否決されたことを受けた「なぜそれを教師委員会が受け取ることができるのか」との質問に対しては、「現在審判委員会が手続きとして正しいかどうかをも含めて判断中」との返答があった。「教憲教規のどこに(未受洗者配餐について)書かれているか明確にしてほしい」と賛成意見が出される中、「戒規とは罰則ではなく、悔い改めれば戒規は取り消される」「かねてから未受洗者配餐を行い、再三の勧告に耳を貸さなかったことが問題」「未受洗者配餐という、教憲教規違反を軽視してはならない」との反対意見も出された。採決の結果161名中99名の賛成で可決された。
この日可決された主な議案は以下の通り。「南紀の台教会設立に関する件」「大阪教区『教師互助規定』変更に関する件」他
教団総会議員選挙結果
【教職】向井希夫(大阪聖和)、小林よう子(箕面)、佐藤成美(高槻)、小豆真人(東梅田)、岩橋常久(南大阪)、上地武(大正めぐみ)、古郝荘八(高石)、大澤星一(西大和)、山田謙(池田五月山)、岡村恒(大阪)、田邊由紀夫(茨木)、浅見覚(枚岡)、村上恵理也(大阪のぞみ)、大西邦彦(主座)
【信徒】鎌田英子(玉出)、山田淳子(大阪聖和)、東谷誠(いずみ)、田川久美(喜連自由)、山崎喜美子(愛隣)、安田信夫(高槻)、山本勝彦(南大阪)、飯沼眞(高石)、西浜楢和(西大和)、江本義一(茨木東)、楠原道温(茨木)、糸本資(石津)、大見川昭子(大阪)、堀江義隆(大和キリスト)
(新報編集部報)