2010年3月22日(月・休)午後1時半~4時半、東京山手教会において日本伝道150年記念、最後の礼拝が行われた。
2009年1月5日初週連続祈祷会に始まった日本伝道150年記念行事は、その完成へと導かれて礼拝が捧げられ、聖餐に共に与るお恵みを頂いて、すべて終了した。
日本伝道150年記念の年、受洗後50年以上の教師・信徒は多くの数に上る。これは、まさに日本伝道150年の3分の1を神の摂理のもとに守られたことになる。この御恩寵の主に感謝を捧げ、共に聖餐に与るために、東京信徒会の呼びかけに応えて、東京地域82教会450名が出席した。
礼拝出席のために、事前登録の案内が出されたのは、前代未聞と言えよう。
礼拝は、司式・鈴木功男(目白)、奏楽・佐藤尚子(東京山手)、聖書朗読・笠原康子(銀座)、説教・聖餐・東京教区総会議長、東京山手教会長崎哲夫牧師により執り行われ、教団信仰告白、聖餐式、聖餐感謝・杉浦進(番町)、献金感謝・朝岡瑞子(船橋)の次第により進められた。
長崎哲夫牧師は「信仰生活50年に感謝する」と題して、呼びかけと祈りの言葉で説教を始めた。
「信仰生活50年を超えた信仰の勇士。主の教会の重鎮である大勢の方々を迎え、主に感謝の礼拝を捧げることが出来ることを無上の喜びとし、主の恵みと平和が皆さんの上にあるようにと切に祈る」。
「私たちの信仰とは、あのガリラヤの海辺で福音を証しし、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架にかけられ、3日目に復活し、40日の間、愛する弟子たちに現れ、天に上げられたイエスを、キリスト救い主と公に告白し、教会の頭として仰ぎ、聖書に証かされた、父子聖霊の神を信ずることである」。
「信者の生活は、神への敬虔に裏打ちされた神の家の生活。これを感謝するとは、この信仰が貫けたこと。その前に、あの時私たちを主に導き、主に結びつけんとして、熱き祈りを傾けられた教師、先輩信徒、父母の信仰と導きによるものである。まさに彼(か)の人々は主が天から遣わされた、聖なる御使いであったと信じている」。
「キリストもあなたがたのために苦しみを受け、その御足あとに続くようにと、模範を示された。私たちもまた、キリストの十字架を身に帯びるもの。主とともにあった50年を率直に主に委ねて、生きていくものである」と力強く説教を結んだ。
第二部に移り、司会・中澤基行(東京山手)により、出席者を支区教区毎に紹介した。東、西南、南、北、千葉、西東京、関東、神奈川、東海。最年少出席者は7歳の中村優麻ちゃん。出席は叶わなかったが7月で105歳になる渥美崇子さんの登録もあった。続いて、後輩からの感謝の言葉・村上信男(小石川白山)、50年以上を代表して挨拶・岩澤嵩(銀座)、東京信徒会副会長挨拶・川上郁夫(西新井)、和やかな内に、記念写真の撮影に入った。
「信徒の友」で好評の相沢明カメラマン(野田)の苦心のアングルは、正面十字架から展望する形で収まった。伝道200年へ贈る記念写真となろう。
集会室に移り、茶話会の歓談は時を忘れて続いた。
【登録データ】
登録参加教会数89教会(出席教会数82教会)、出席登録者数470名(当日出席450名)。
受洗50年以上該当者登録3259名、対現住陪餐会員比率平均30.6%。最高比率教会は79.6%。つまり、この最高比率教会は100人の内80人が50年以上であると典型的な高齢率を示している。
東京教区1961年以前の受洗総数は2万1231人。これを基礎にしたのでは仮説要素が多く、「教団50年データ」の高齢率63%を適用すれば、東京教区現住陪餐会員2万人の内1万2600人が60歳以上であるとの計算になる。
私たちの祈りの内にある信仰の継承、若い人たちへの伝道。このデータが発している切実な訴えは見過ごしに出来ない。
【記念カード】
日本伝道150年記念カードは出席者全員と、登録者全員に東京信徒会から贈呈された。「宣教師派遣直前の按手礼」と「祈りの手」の2枚セット。
(鈴木功男報)