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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4888号】人ひととき 正村 明江さん 奥能登の教会で主に仕える

2018年9月15日

 輪島塗の雅びな教会看板。木造の小さな会堂に入ると、礼拝堂で『輪島教会100年史』を読みながら、笑顔の正村さんが座っておられた。

 奥能登・輪島の地で生まれ育ち、父母ともにクリスチャンホームで育った。両親はペンキ屋、後に民宿を営みながら教会へ。生まれてから今日に至るまで70年間、教会を離れたことがない。子どもの頃は、牧師を招いて家族でよく食事をしたという。仏教が根強い輪島の地で教会役員、毎週のオルガン奏楽(月一度を除く)を奉仕しつつ信仰生活を続けている。

 2015年、NHK朝の連続ドラマ「まれ」の舞台として一躍有名になり、奥能登に人が出入りするようになった。昔ながらの朝市のある、明るい港町。新鮮な魚、自然の恵みに囲まれたこの教会で幼児洗礼を授かり、金沢の北陸学院高校に入学。父親は厳格なクリスチャンで、高校時代も必ず礼拝に出席することを勧めた。下宿先の環境のため、涙の生活を強いられたが、高校時代に金沢教会で信仰告白をする。

 卒業後は岐阜、春日井、七尾で幼稚園教諭として働くなか、教会につながり続け25歳で輪島に戻ってきた。その後、メサイアをきっかけに始めたコーラスは、今も続けている。地域の小学生のハンドベル指導は20年程前に開始し、いつか教会で伝道のために演奏したいと願っている。

 「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」、山上の説教と共に、主イエスの十字架上のこの言葉が好きな聖句だと言う。私たちの罪のために十字架にかかり、救ってくださった神様の愛を知ることができるから、と。「私にしかできない輪島教会員としての奉仕、生き方があると思う」、と語る。

 およそ100年の歴史をもつ輪島教会を支え続けた誇り高い信仰は、十字架の言葉に支えられた信仰である。

教団新報
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