【4690・91号】証しと讃美と落語のつどい…四国・伊予の地で伝道キャラバン…

 

日本伝道150年を記念する集会が、東京山手教会、青山学院を会場に開かれ、大盛会であったことは、新報でも紹介した通り。しかし、集会・事業はそれが全てではない。全国各地で、様々な工夫のもとに、特色ある企画が持たれた。

その一つは、日本伝道会(代表・小島誠志松山番町教会牧師)主催による日本伝道150年記念四国大会、619日(金)~21日(日)、伊予の諸教会を舞台に展開された。舞台と言ったのは、今回の企画と講師の顔ぶれに依ったもの。各地で「証しと讃美と落語のつどい」を持った。そのタラントを披露したのは、落語家故露の五郎兵衛師匠の妻・明田川紗英さん、夫妻の次女・菅原早樹さん、長女・露のききょうさん(出番の順)。

そもそもは、10年間にわたり上方落語協会会長を務め、数々の賞に輝くなど、上方落語会の重鎮であり、世界福音伝道団栗東キリスト教会の会員である露の五郎兵衛さんを迎え、その話芸と信仰に触れるという企画だったが、彼の急逝により、計画は一端潰えた。

しかし、妻と娘たちが故人の遺志を継ぐようにして、四国伝道は実現された。信仰の種まきであり、また故人が遺したものの収穫でもあり、豊かな実りが与えられた。

舞台を提供したのは、日土(ひづち)教会(出席約50名)、新谷伝道所(出席約50名)、松山番町教会(出席約100名)、日土、新谷では、あらゆる機会を通じて、過去最高の出席者だったのではないかという声を聞いた。

演目(?)は、名前を上げた順に、証し「夫・露の五郎兵衛の生涯と信仰」、讃美「ミニコンサート《GOD BLESS  YOU》」、福音落語「教会根問(ねどい)」。

ききょうさんは、落語の枕で、テレビドラマでいろいろな脇役・端役を演じた経験を、おもしろおかしく披露し、NHKの「朝ドラ」にも出演予定であることを話していた。紗英さんの証しこそ、「朝ドラ」の原作に相応しいと思わせられる内容であった。家計を支えるために幼い時から働き、同時に本への憧れ、そして向学心を押さえきれずに、定時制高校に学んだ。貧しさにも試練にも病にも負けずに、倒れそうになっても、倒れてしまっても、投げ出すことなく立ち向かっていく姿に、惹き付けられた。証しを聞いた後で、著書「おかげさんで」を読んだが、一晩で一気に読み終え、もっとゆっくり味わって読むのだったと、何だかもったいないような気持ちになった。「五郎は生涯未完成?芸と病気とイエスさま」も、続けて読んでしまった。2冊の本に取り上げられているエピソードは、かなりの部分重なっている。一つの出来事を、夫婦それぞれの目で見直すようで、却って興味深かった。

多くの人、家庭、地域社会が捨ててしまったもの、忘れてしまったものが、上方芸人の世界に残っていることに、清涼感を覚えた。清貧という死語を、思い出した。

一家で最初に信仰に目覚めた早樹さんの讃美は、なるほど牧師夫人(滋賀県の栗東教会)、讃美が同時に証しであり、最も困難と言われる家族伝道が実ったことに納得がいった。

両親の著作また本人の証しに垣間見られる早樹さんの物語は、なかなかにドラマチックだ。若い時に女優を志願したそうだが、人生そして信仰生活を、ドラマチックに熱演していると映った。

女優・落語家として活躍しているのが、双子の姉の露のききょうさん、福音落語というものを過去耳にする機会がなかった。最初、違和感を覚えないでもなかった。異質なものを二つ無理に結び付けて、破綻しないものかしらと危惧した。しかし、観客(?)の評判も上々、自分の信仰を客観的にしかも余裕をもって振り返るという、得難い機会を与えられた。

寄席のない地方のこと、生の落語を初めて聞いたという人が多かった。初めて、福音を聞く人にも、落語は有効かも知れない。

既に記した五郎兵衛師匠の本には、常打ちの寄席がなかった大阪で、かつて島之内教会を会場に「島之内寄席」が打たれていたことに触れられている。

21日(日)には、この企画に参加した牧師たちが、それぞれ伊予長浜教会、松山番町教会、小月教会で説教を担当、特別伝道礼拝が守られた。

 

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