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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4690・91号】東京教区西南支区2010年新年礼拝 新しい年の歩みに主の御守りを祈りつつ

2010年1月30日

 

主なる神に礼拝を献げることから新しい年をはじめる教会や、地区、支区は多いことと思う。西南支区も、毎年11日に新年礼拝を献げてきた。支区内にはそれぞれの教会で新年の礼拝を献げる教会もある。そのような教会の多くも各教会での礼拝を終えて午後2時からの支区新年礼拝に集ってくる。

東京教区西南支区は、渋谷、世田谷両区と港区の一部にまたがる伝道地域に45教会、5600名の現住陪餐会員、3200人の人たちが毎主日に礼拝を献げている。渋谷という町を中心に、おもに山手線沿線、銀座線、半蔵門線、日比谷線といった地下鉄沿線、田園都市線、京王線、小田急線沿線に教会が広がっている。支区の集会は、自ずと各線のターミナル駅となる渋谷駅周辺の教会が会場となることが多い。

今年の新年礼拝も、渋谷の中心に建つ東京山手教会が会場となった。昨年11月には、この東京山手教会を会場として、950名の人々が集まり日本伝道150年を記念して信徒大会が開かれた。そのときの熱気をまだ会堂が残しているような中で、また御子の御降誕に感謝を献げたクリスマスの喜びが続いている中で、新たな年を迎えて、過ぐる年に主が与えてくださった大きな恵みに感謝し、またこれからはじまる新しい年の歩みに主の御守りを祈りつつ新年礼拝を献げた。

新年礼拝では、支区内諸教会牧師、教務教師たちが召されて説教者として立てられる。今年は、中渋谷教会牧師であり、また副支区長である及川信牧師が説教者として奉仕した。説教題は実にストレートに「罪を赦していただきなさい」。

キリストが洗礼を命じられる大伝道命令と、エマオでの聖餐の食卓、そして聖霊降臨によって弟子たちが教会とされて、ペトロが大胆に説教を語ったことのつながりを、罪の赦しを基点として力強く解き明かした。

西南支区の新年礼拝では、聖餐を守り続けてきた。教会が礼拝会場となる場合は、会場教会が聖餐準備をし、青山学院、恵泉女学園、東洋英和女学院といった支区内のキリスト教学校を会場とする場合は、近隣教会が協力して聖餐器具を持ち寄り聖餐準備をしてこの食卓を守ってきた。

新年礼拝には400名ほどの会衆が集まる。教団内でこの規模の聖餐が守られるのは、教団総会で守られる聖餐に次ぐ大きさではないだろうか。聖餐司式は会場教会牧師が執り行うことが通例である。今回の会場教会の長崎哲夫牧師は、洗礼を授けられた者が聖餐に与ることを明らかに告知したうえで聖餐を執行した。これだけのキリスト者たちが聖餐に与る様子は壮観である。

渋谷はご存じのように文化、商業の町であり、多くの若者たちが集う町である。東京山手教会の前を多くの人々が行き交う。礼拝の間も公園通りを大きな音楽で宣伝する車が行き来する。一駅隣りには明治神宮があり、同じ日に日本一の数の参拝者が訪れる。

これらまだ教会に足を踏み入れたことのない人々に比べるならば400人ほどの会衆などいかばかりであろうか、とも思われる。しかし御言葉によって、聖餐によって、天につながる希望、神の国の希望を聞き、味わうことは、たとえ量的比較では小さいとしても、信仰によって受け取ることは比較できないほど大きい。天において開かれる食卓がどれほど大きいものであるか、との思いである。

天の食卓が開かれるまで、キリストが十字架においてひとつの欠けもなく果たしてくださった罪の赦しを、主が宣べ伝えるようにと命じてくださった神の国の福音を、この町に、日本に、アジアに、世界に宣べ伝えてゆく志を日本伝道151年の年、最初の日に新たにした礼拝であった。

(渡邊義彦報)

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