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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4885号】2018年度教区総会報告4 17教区総会を終える

2018年7月21日

教団総会提案2議案を可決

神奈川教区
 6月23日、第140回神奈川教区総会が、今年度、全教区最後の定期総会として開催された。神奈川教区は定期総会を年度末を迎える2月と、この6月、年2回開催している。主日礼拝を翌日に控えた土曜日、231名中160名の議員が清水ヶ丘教会に集った。

 組織会冒頭では、総会招集について質問、意見があった。性差別問題特別委員会から教区総会前に各教会宛送られた書面に、教区総会議員選出・登録に際して女性議員の選出・登録が求められていた。これに対して、各個教会の議員選出の自由の妨害であるとの疑義が示され議長の見解が求められた。三宅宣幸教区議長はあくまで一委員会からの要望であると答弁し、不当な介入ではないとした。

 続く議事日程承認では、議事に先立ち朗読されることが慣例となっている「神奈川教区形成基本方針」を巡って、方針朗読に先立って教団信仰告白を告白することを求める日程の修正動議が提案され議論された。基本方針の基には全教会共通の基盤として信仰告白があり、按手、准允等重要な議案の前に告白されるべきである、という賛成意見、旧教派の伝統から信仰告白を持たなかったことも尊重されるべき、という反対意見が述べられ採決した。161名中、動議賛成72名で否決、信仰告白を行わない議事日程を承認した。

 教団総会議員選挙では、定数の倍数候補を求める予備選挙を行ない、選出された候補者が自己紹介し本投票を行った。予備・本投票共、5名連記投票によって教職・信徒各13名を選出した。

 准允・按手執行においては、各3名の志願者から所信表明を受け議場の質疑を受けた。「教区形成基本方針」の評価について改めて表明が求められたことに2名の志願者が応じた。三宅議長は「教区から見て教団の教師検定試験は不当であるとは言えない」と述べて採決し可決、准允・按手を執行。教師を立てた。

 「北村教師免職戒規撤回」、「聖餐を議論する場の設置」、2議案を教団総会に提案することを可決した。また大嘗祭等に国費を支出しないことを教区として政府に要請することを可決した。

 5851万円の17年度経常会計決算報告をし、内272万円の剰余金を特別積立てとすることを承認した。

教団総会議員選挙結果
【教職】三宅宣幸(元住吉)、古谷正仁(蒔田)、藤掛順一(横浜指路)、平良愛香(川和)、孫裕久(川崎戸手)、網中彰子(横浜明星)、小宮山剛(逗子)、寺田信一(横須賀小川町)、星野健(三田)、佐野匡(横浜本郷台)、飯田輝明(溝ノ口)、宗野鏡子(田園江田)、山﨑正之(横浜二ッ橋)

【信徒】中林克彦(鎌倉雪ノ下)、望月克仁(鎌倉雪ノ下)、伊東永子(翠ヶ丘)、斉藤圭美(高座渋谷)、安達順子(横浜菊名)、沖田忠子(横浜港南台)、若崎重武(橋本)、塚本智子(横浜指路)、佐々木雅子(鎌倉恩寵)、吉澤暢紘(横浜本牧)、古賀健一郎(紅葉坂)、高橋信夫(新丸子)、松橋秀之(蒔田) (新報編集部報)

 

教区総会を終えて

教団総幹事 秋山 徹

 4~6月にかけて各教区の総会が行われ、それぞれの新年度の歩みが始まった。教区総会の報告は新報記者等によって詳しくなされているので、問安使として参加させていただいた総会の全体的な感想について記したい。

 石橋秀雄議長をはじめ教団4役が手分けして教団の現状と課題について伝え、また、教団に対する様々な意見を聴くこと、特に教団総会を前に、機構改定についての骨子の説明をすることが今回の問安使としての責任であったが、それぞれに厳しい日程の中で時間を割いてくださったことに感謝したい。

 わたしが参加したのは大阪、兵庫、東海、奥羽、神奈川、それに、東京、沖縄の7つの教区総会であったが、印象に残ったのは、いくつかの教区で会議の冒頭で開会礼拝や准允式・按手式の中で教団信仰告白をするかどうか、あるいは、戦責告白、さらに各教区の基本方針のような文書を読むかどうかといった議論があったことである。

 信仰共同体が共同して立つべき基盤はどこにあるのかの確認において、まだ一致した状況ではないこと、教区によってかなりの違いがあることが明らかで、日本基督教団は、United Church ではあるが、まだその「一致」は、Uniting の過程にあることを思い知らされる。その内容は別として、教会の危機に直面して共同して立つべきアイデンティティーはどこにあるのかの確認が問われているのである。

 教団とは距離を置くといわれている沖縄教区の総会には、石橋議長とともに参加した。議席は与えられなかったが議場には加えられ、紹介もされて、交わりの回復に向けて曙光がさす思いをしながら帰ってきた。

 各教区では厳しい教勢の中で苦闘している教会の互助の体制をどのように維持し、強化するかが緊急の課題として議論されている状況も知らされた。これは全教区共通の課題であり、教区的な取り組みと教団的な取り組みとの連携、共同が必要であることを思わされる。また、この状況を打ち破る積極的な伝道と総合的な宣教の志と実行が切に望まれる。

 どの総会でも准允式・按手式が行われ、献身への思いや伝道者となることへの心意気を聴くことができ励まされた。主の霊の働きが見える形であらわされるこの教区の教会的機能が健全に行われること、ここに教区が立つべき大切な場があることを強く思わされた。

教団新報
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