【4684号】社会委員会フィールドワーク 広島・岩国で学んだ事、出会った事

 

「学んだ事、出会った事のたったひとつの証しは、自らが変わる事、変えられていくという事だ」

(灰谷健次郎)

広島・平和記念資料館

979日にかけて広島及び岩国で教団社会委員会が開かれた。7日午後、広島駅到着後すぐに広島平和記念資料館に向かい原爆の実相を知る。そのあと久保まさかずさん(ピースリンク広島・呉・岩国、広島の歴史をみてまわる会)の案内で平和記念公園(爆心地)を碑めぐりを中心にフィールドワークする。原爆投下前の町並み復元図を見ながら今、立っているこの場所に人々のかけがえのない生活があり、家族がいて、それぞれの人生があったこと、そして原爆によって一瞬にしてその命が、生活が、家族が奪われてしまったことを思うと胸が張り裂けそうになる。「あの日」どれほど多くの人々が苦しみもだえながら水を求めて元安川に飛び込んだことだろうか。そして死体で埋もれたことだろうか。人々の無念や怒り、叫びが今も聞こえてくる。最後に「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」という広島平和都市記念碑(原爆死没者慰霊碑)の前に立つ。国の為政者たちにこの言葉はどう響くのだろうか。私たち一人ひとり、勿論この社会委員会も、過ちを繰り返させないための声をあげていきたい。

岩国・米軍基地

2日目、一行は山陽本線で岩国へ。被爆地ヒロシマからわずか一時間弱の所に今も米軍基地が居座り続ける。凄まじい爆音をたてて戦闘機の発着訓練が繰り返され、米兵による事件・事故は後を絶たない。不平等な日米地位協定によって米兵は守られ、数多くの事件が闇から闇へと葬られ、いつも市民が泣き寝入りを強いられてきた。基地があるがゆえに岩国の人々の命と生活は絶えず脅かされ、理不尽な苦しみや痛みを負わされ続けてきた。

そして今、その米軍基地が「米軍再編」によって更に増強されようとしている。「騒音対策・安全対策」と偽り、海が埋め立てられて基地が拡張されてきた。その埋め立て土砂を得るために「良好な住宅開発を」と偽って市民の憩いの山の愛宕山が削り取られ、いざ蓋を開けてみれば米軍住宅という計画。あまりにも岩国市民をバカにした話だ。私たち岩国市民は、戦争の拠点としての街ではなく、平和な街を未来の子ども達に残したい一心で様々な圧力の中、日々精一杯の取り組みを続けている。「基地の街の問題を教会の外の社会の問題」として切り捨てる人も多くいる。けれどもそこに暮らす私たちにとっては生活の問題であり、命の問題である。基地の問題が社会委員会の課題となり、戦争責任を告白した日本基督教団の宣教の大切な課題の一つとなってくれることを切に願う。

(大川清報)

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