6月1日・2日の両日、東京代々木の国立オリンピック記念青少年センターを会場に標記の会が開かれた。教団教誨事業協力会の主催で、沖縄、北海の2教区(教団教誨師不在)以外の全教区から30名が参集した。「日本基督教団教誨師会設立に向けて」を主題として論議を深めた。
開会礼拝に続き、参加者の自己紹介も兼ね「教区報告」が行われた。地域毎に施設数、教誨師数、教区状況等の格差はあるが、教誨活動が教区や地区の伝道委員会等の中に位置づけられ、支援予算が計上されており、年毎に支援体制が強化されている状況が報告された。
教団も伝道委員会が、毎年助成金と「宗派負担金」を支弁していることや「全国教誨師連盟(全連)創立50周年大会」特別分担金を負ったこと、さらに伝道委員会担当委員と担当幹事が代表者会等に陪席し、物心両面から当協力会活動を支えていることが感謝をもって報告された。
また、個々の教誨師の課題を話し合う時があり、新任の悩みや先輩の体験等が率直に交換され、先年協力会により発刊された『教誨マニュアル』と共に教誨活動に大いに資する時間であった。
今回のメインテーマ「教団教誨師会設立」については2日間にわたる日程が割かれ、真剣な議論が展開された。発題をとおして、過去の歴史のふり返りと協力会の歩みと限界が語られた。
教団「刑務所伝道委員会」が機構改正で無くなり、自発的に「協力会」が組織された。しかし既に40年以上経過し、時代状況に適合しない部分があること、任意団体であるがゆえに「教誨が教団宣教の働き」意識の希薄や教誨師の個人プレー的理解の者もある。「教団・教区の業」であることの再確認と教団全教誨師の参加が必要であり、仏教・神道等の他宗教との関係と「全連」でのキリスト教の確保のためにも「教団教誨師会」の意義があるとされた。議論の末、設立が賛同、承認され、拙速を避けるために教区代表による「設立準備委員会」を設け、実現を目指すこととなった。
(土橋晃報)