『支える運動』のために
今年1月の『隠退教師を支える運動』常任推進委員会で、森さんは事務局長として選ばれた。久しぶりの専任の事務局長である。これまで東京・下谷教会員の多田信一推進委員長が事務局長を兼務して事務局運営の指揮をとってきた。これを引継ぎ、金沢・若草教会員の大杉弘さんが委員長となり、事務局に専従する在京の奉仕者を必要としたためである。
森さんが『支える運動』に携わるようになったのは、10年ほど前になる。当時、東京教区・西南支区長であった金澤勤牧師より、支区の『運動』推進委員として奉仕するため声がかかったことがきっかけであった。それまでは教師の隠退後のことも、教団の年金のことも大きな関心を払ったことがなかった。父である森政雄牧師が隠退後に受けてきた年金のこともあまり意識したことはなかった。
この10年に亘る推進委員としての奉仕は、いわゆる年金の逆ざやが起こってゆくのと重なっている。『運動』としても教団年金制度を支えることにシフトしてゆく中での一推進委員としての奉仕だった。
事務局の責任を担う者として、これまでのように直接、各教会、各地区、各支区、各教区に運動推進を呼びかける奉仕から、それぞれの一線における推進委員の呼びかけに応えて献げられたものを、最も良く用いるための方策を綿密にプランしてゆくこととなる。
『運動』の年間総献金額は7千数百万円になる。しかし、そのもとは教会員一人一人が献げた100円からはじまっている。この総額が一つ一つの小さな献げものの総体であることを忘れないよう、また『運動』本来の精神を忘れないよう、森さんが推進委員として奉仕してきた感覚が生かされるであろう。
6月末には全教区推進委員会が開催される。過年度の報告を行い、今年度の新たな展望を、全国から集う一線の推進委員と共に確認することになる。