聖餐の学びを継続していく決議 大阪
第54回大阪教区総会は5月4~5日、大阪女学院のへールチャペルを会場として開催された。正議員296名中192名の出席で成立した。開会礼拝において11名の准允と1名の按手礼式が行われたが、受按者本人の希望により、司式者(教区総会議長)一人が按手を行うかたちが採用された。
今回、「大阪教区は、『過年度教団未払金』14、185、229円を教団に納付する」議案が可決され、30年前に端を発し、2000年から教団とも協議を重ねてきた課題に、解決をみることとなった。
この「過年度未払金」は、77年から80年に発生した自立連帯金の未納分である。2000年の大阪教区総会では、当時の負担金賦課方法で同教区の負担金過払いが生じているとして、未納額から過払い分の1000万円を差し引くように決議した。その決議にしたがって教団との交渉を重ねたが、教団からは、差し引きはできず、「未納金」が納入された際は、「教団運用基金」として受け入れ、教団財政の健全化に用いるとの回答であった。大阪教区は、これを受け、解決に向けて動き出し、回答を条件に今回の決議にこぎ着けた。
この議案に関連して、問安使である鈴木伸治教団書記と計良祐時財務幹事からも、未払金が納付された場合は厳正な管理と運用がなされることが確認された。
最後に上程された議案は、岡村恒議員提案による「大阪教区が、未受洗者への配餐を行っている教会・伝道所に対して、教憲・教規の規定に反した聖礼典の執行をすみやかに停止するよう求める件」であったが、冒頭に出された「この議案は上程すべきでない」とする意見を巡って議論がもめた。「4年前に同趣旨の議案が扱われたので一事不再議」とする主張などに議長団も一時判断に揺れたが、結局上程されることとなり審議に入った。
岡村議員は、「未受洗者が聖餐に与ることは出来ない」とする信仰職制委員会の答申や昨年の教団総会の議決などを根拠として、大阪教区が教憲・教規に則って責任を果たすべきことを述べ、これに賛否の意見が続いた。この審議を受けて、議運から「これまでの教区総会決議を重んじて、聖餐の学びを継続していくことで、本議案を終結する」旨の提案が出され、議場は提案を賛成多数で可決した。
一日目の夕食の前には、「主にある一致と前進のために」との主題のもと「宣教セミナー」が行われ、「互助について」と「災害時の教会協力について」学びのひと時が設けられた。とくに「互助」については、四国教区財務委員長の長島恵子さんが招かれ、四国教区の互助制度の詳細について話を聞いた。長い年月をかけて整えられ充実した制度として、丁寧な運営と取り組みを行っている姿勢に興味深く聞き入った。今回、「大阪教区教師謝儀基準」が全面改定されたが、主に時代の経過に合わせ、生活実態に沿うことを主眼とした基準の改定であり、互助制度そのものについては、今後の課題である。
なお、泉南伝道所と正雀伝道所について、それぞれ廃止する議案が可決されて、2つの伝道所の廃止が決まった。
三役選挙結果。《議長》向井希夫(大阪聖和)、《副議長》伊勢富士夫(天満)、《書記》山田謙(池田五月山)
常置委員選挙結果
【教職】村山盛芳(浪花)、佐藤成美(高槻)、小豆真人(東梅田)、小林よう子(箕面)、岩橋常久(南大阪)、大澤星一(西大和)、館山英夫(大阪淡路)、岡村恒(大阪)、田邊由紀夫(茨木)、浅見覚(枚岡)、村上恵理也(大阪のぞみ)
【信徒】山田淳子(大阪聖和)、鎌田英子(玉出)、東谷誠(いずみ)、西口省三(豊中)、山崎喜美子(愛隣)、糸本資(石津)、江本義一(茨城東)、楠原道温(茨木)
(藤盛勇紀報)