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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4676号】2009年度 教区総会報告 京都教区

2009年6月13日

教師問題の風化、祝祷で議論 京都

73回京都教区定期総会は、54日から2日間、洛陽教会で開催され、正議員154人中、開会時119人が出席した。

開会礼拝、組織会の後、昨年と同様「教団問安使拒否にもかかわらず教団議長挨拶と総幹事報告が配布されている意味について常置委員会の姿勢を問う」との意見が出され、望月修治議長は、常置委員会の下に「教団対策検討小委員会」が設置されたことをふまえつつ「教団に属する教区であるからこそ、教団執行部の姿勢を問う中で、教団からのメッセージの一つとしてあえて配布している。合同教会として排除の論理は誤りであると主張している」と述べた。また「開会礼拝の聖餐はフリーだったのかそうでなかったのかはっきりしない」との問いに対し「聖餐の執行について一定の立場を持って臨むことはしなった。常置委員会で確認している」と述べた。

昼食後の教区総会議長報告に関する件で、「プロテスタント日本伝道150年の諸行事に対して、教区としての疑義を持っているとの報告があったが、各個教会への協力要請の諾否については教区として見解を持っているのか」との問いが出され、望月議長は「教区の基本姿勢は、琉球の歴史がふまえられることがベースであり、要請に対しても琉球伝道史がふまえられているかを問うことが必要」と述べた。

常置委員会報告に関する件では、教師検定にからみ教師問題の風化を問題とし、教区内の認可神学校の姿勢を問う意見が出され、原誠議員(同志社大学神学部)は「春学期に教団史、秋学期に教団の課題と、通年で講座を用意し、合同教会としての教団を自覚するように促している。また、人権問題への取り組みも行っており、どの神学の領域にも内在する課題を認識している」と述べた

准允式・按手礼式執行に関する件では、「最近秘儀化しているのは問題。なぜ式での祝祷を正教師にさせるのか、そもそも信徒でもよいのでは」との意見に対し、望月議長は「くじ引きで決めており、昨年は補教師が祝祷している。所作については、議長個人に委ねられているのではなく、教区としての意志を出して欲しい」と述べた。続いて「補教師は正教師に向かうべき途上の存在なのか、教区の見解を問う」との意見に対し「いずれも主任担任教師となることができるのは矛盾であり、教区として問題に感じている」と述べた。これに対して「2001年度按手礼・准允式検討小委員会の答申は、按手の意味は祝福という象徴行為であり権威の委譲ではないというが、聖霊の注ぎを祈るのであって、宗教である以上、秘儀は秘儀でよい」等の意見が出された。結果、2名の准允、3名の按手が可決され、翌朝執行された。

一日目夜にもたれた協議会は谷口ひとみ議員(八幡ぶどうの木)が、2003年以降の京都教区から教団への送付文書を資料によって振り返りながら発題し、教団執行部の姿勢を批判しつつ「教区の求心力が落ちている」現実を指摘した。

二日目、「教区宣教基本方策」一部改定に関する件は、一部修正の後可決されたが、「何故各個教会に浸透しないのか。2年間の取り組み自体をまず評価反省すべき」との意見に対して「議案書の諸報告がその証である」との見解が述べられた。昨年来の課題である「教区改革検討委員会」設置に関する件では、「1968年の教団機構改革は教区に手をつけていない。教団の簡素化によって各個教会を充実させることが主眼であった。教会共同体としての教区はどのような形成を目指すのか」との問いが出され、井上勇一副議長は「地区と教区の関係を正して、財政も含め教区のタラントの生かし方を検討していきたい」と述べ、可決承認された。京都教区センターの法人化に関する件は、「公益法人に近い非営利一般社団法人」が税制上有利であり、準則主義が採用され設立が容易であることが報告され、可決承認された。

討議の合間に行われた三役選挙では、議長に望月修治議員(同志社)、副議長に井上勇一議員(洛南)が再選され、書記に韓守信議員(長岡京)が新たに選出された。

常置委員選挙結果

【教職】山田真理(上鳥羽)、入治彦(京都)、大澤宣(紫野)、竹ヶ原正輝(丹波新生)、柳井一朗(洛西)、川上信(八日市)、足立麻子(丹波新生)

【信徒】奥野カネコ(膳所)、志賀勉(紫野)、川上穣(錦林)、平田真貴子(平安)、谷口ひとみ(八幡ぶどうの木)、谷岡孝子(宣教部)、原田潔(大津東)

(林牧人報)

 

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