二日目午前の最後に、議案二五号「幹事任用に関する件」が扱われた。これは、前教団総会副議長の小林眞氏を二〇〇九年三月末日まで非常勤の嘱託幹事として任用する案である。日本基督教団が09年度、「『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議」(同宗連)の議長教団となり小林氏が議長に就くことが内定しており、事務局 を設置したり、事務部門を担当する等の必要があり、その働きを教団としてサポートするための措置である。この議案に対して、基本的に反対する意見はなかったが、教団の予算との関連や教団として承認、支持する意味などを巡る議論があった。
まず、向井希夫常議員から、予算措置を示すこと、また給料や交通費等の概算、さらに給与規定を示すこと等が次々求められたが、内藤留幸総幹事は、「出勤の頻度や仕事の内容については今後話を進めないと分からない。予算内で規定に従って支出するとしか言えない。同宗連の仕事量がどの程度あるのかもはっきりしない。し かし議長教団としてのサポートをしなけばいけない」などと答え、また愛澤豊重総務幹事からは「すでに給与規定から就業規定まですべて常議員会に出している。それに従って執行する。非常勤という形からして、どういう勤務形態となるかについて、拘束的な形を取れない。そういう意味で非常勤の扱い方にするしかない」との答 えがあった。
その他、東谷誠常議員や柴田もゆる西中国教区議長らから、「この議案に入る前に、教団が同宗連の議長教団になるということを常議員会でまず決めて、その上で、同宗連担当のことを扱っていただきたい」「議長教団として責任を負われる人を祈りに覚える時、常議員会で決意表明の意味合いも含めて、議長教団を引き受けるこ とを改めて確認し、その上で、幹事任用を決めることが、皆が協働でになっていくためにも必要だ」とする提案があった。
これらについて山北宣久議長は、「同宗連の中でやって来ていることを、総幹事報告において報告し承認している。あらためてここで議論して決定することではない」、「私は日本宗教連盟の理事長や日本キリスト教連合会の委員長もしているが、それを一々承認してもらっているわけでない。全教団的な決議によって、というこ とにすると、同宗連がやっていることを教団が縛ることにもなる」と答え、「幹事として任用するということが、この務めを重く受け止めているということだ」と議案の趣旨をまとめた。本議案は賛成多数で可決され、小林眞氏は「常議員会の決議が必要かどうか議論があったが、二年前から副議長教団であった。山北議長が言った ように、私を幹事として任用してくださることに決意が表されていると思う。それで十分だと思う」と挨拶した。
(藤盛勇紀報)