九月四日~五日に第35総会期第七回宣教研究所委員会が開催された。
事務局より「日本基督教団史資料集」全五巻について報告がなされた。
在庫については第一巻以下それぞれ26冊、98冊、199冊、212冊、111冊となっており、現在七百万円近い会計残が出ている。
この会計残の扱いについて協議した結果、収入の中に宣教研究第一資金から八百万円の繰り入れがあったため、二〇〇八年度末の時点における会計残を宣教研究第一資金に入れることを承認した。
その時点でこの資料集の会計を閉じ、在庫は教団出版局に移譲する。
今期委員会は「宣教基礎理論」の策定に向けて歩み出したが、新たな宣教基礎理論を作成するために、現行の「宣教基本方策」(一九六一年)と「宣教基礎理論」(一九六三年)の問題点の確認を行った。
その全文は十二月発行予定の「宣研だより」に譲るので是非一読願うとして、要点は以下のようである。 現行の「宣教基本方策」と「宣教基礎理論」の問題点は「教会の体質改善」を目指したが、その際教会がそもそも主イエス・キリストの体であるとの聖書理解が十分に踏まえられていなかった。
さらには「和解」の理解も、聖書が伝える神と人との和解を充分踏まえることなく、ただちに人や社会に向かっての和解の姿勢のみが打ち出されている点も問題として指摘された。
これらの問題点を「『宣教基本方策』『宣教基礎理論』に関する問題提起」としてまとめると共に、今期委員会が目指した新たな宣教基礎理論の考え方を「宣教基礎理論作成のための共通理解」としてまとめたので、次期委員会も『宣教基礎理論』作成に向けて歩みを継続してもらいたいと願っている。
次期委員会へのその他の引き継ぎ事項としては、「万博・東神大・教師検定問題年表」改訂のためのプロジェクトの継続も挙げられた。
(長谷川洋介報)