9月26日、在日韓国朝鮮人連帯特設委員会は「川崎市ふれあい館」(神奈川)で委員会とフィールドワークを行った。
はじめに社会福祉法人「青丘社」の理事長であり、在日大韓基督教会川崎教会名誉長老である裵重度氏より、なぜ川崎市に多くの韓国朝鮮人が住むようになったか、また戦前から戦後そして現在に至るまで在日外国人の苦労と苦難の歴史を学んだ。
「日本人と韓国朝鮮人を主とする在日外国人が、市民として子どもからお年寄りまで相互にふれあいをすすめることを目的とした」ふれあい館を在日大韓基督教会川崎教会の故李仁夏牧師を中心にして誕生させた。ふれあい館自体は川崎市が建設し、社会福祉法人「青丘社」が運営を委託された。これは全国でも珍しい稀なケースであった。
建設に至るまで一部の地元住民の反対運動もあったが、地道な弛まぬ地元と行政への働きかけによって1988年に完成し、現在まで継続的に運営されている。今では在日への理解と差別撤廃に向けた地域住民との交流を促進すると共に、子どもたちの居場所づくり、子育て支援事業も行っている。最近ではニューカマーと言われる特に東南アジア出身の外国人の子どもや母親も多く利用している。
その後、川崎教会と青丘社が運営している桜本保育園、ほっとカフェ、お弁当工房も見学した。昨年から「桜本こども食堂」も開所している。
最後に、川崎市の中でも最も多くの在日韓国朝鮮人が住んでいる地区を訪れた。大変複雑に入り組んだ過去の歴史によってこの地は、土地と建物の所有者が異なっているなどの経緯を聞いた。
フィールドワークを通して、歴史の深い闇と現実の厳しさを知らされ、主イエスの圧倒的な愛と救いが全ての人にもたらされることを祈った。 (豊川昭夫報)