関東教区・被災6周年記念礼拝は、教区被災教会中、最後に再建された水戸中央教会(2016年7月17日献堂式)で行われた。
司式、飯塚拓也宣教部委員長。竜ケ崎教会の子どもたちが礼拝文の先唱や聖書朗読を分担した。震災後に生まれた子どもたちによって、被災を乗り越えて生きる命の強さと、命を守り育ててゆく大人の責任が示された。
説教は、秋山徹教区議長。ヘブライ12章より「揺り動かされるもの」と「揺り動かされないもの」の対比が示された。建物は揺り動かされ壊れたが、主イエス・キリストにある信仰は揺るがされることなく、世界中からの支援を得て、より素晴らしい礼拝堂が与えられた。すべてのことは相働いて益となる一例である。
再建を終えた教会ではどこも礼拝出席者や信仰を求める人々が増えている。大きな苦難であったし、今もその苦難の中に私たちはあるが、御言葉は揺らぐことなく、その御言葉に押し出されて御言葉によって未来を切り開くことが示された。
被災教会の再建が終わって終わりではなく、これから福音を伝えてゆく使命が与えられている。あの震災の苦難と危機の中でなければ経験できなかった御言葉の真実を伝える責任が私たちにある。
説教は、ドイツのEMSから送られてきたピースキャンドルの静かな炎の傍らで語られた。このキャンドルは、核を使わない社会の実現を願って、ドイツから送られたもので、北海道から始まり現在、関東教区の諸教会を巡回している。
福島原発事故の被災者、奥羽、東北教区、支援センターエマオ、放射能支援対策室いずみ、熊本・大分地震、関東東北豪雨などの被災教会を祈りに覚えた。
兵庫教区代表、古澤啓太牧師が挨拶。水道や橋や道路が分断されても分断されないものは、私たちの主イエス・キリストにある連帯であること、震災を通して強められる連帯の希望が語られた。
(山本隆久報)