【4848号】第19回 部落解放青年ゼミナール

 8月10~12日まで、兵庫・神戸イエス団教会にて第19回部落解放青年ゼミナールが行われた。「変わる・変われる・変えられる~関わりあいは変わりあい~」をテーマに、様々な学びや出会いを通して意識や思いが変化していくこと、そしてその変化があらゆる差別をなくす希望となることに焦点を置いての開催となった。参加者43名。

 初日は東京での「連続大量差別はがき事件」について被害者の一人でもある浦本誉至史さんから講演をいただいた。東京在住の被差別部落出身の人々を対象に、大量に差別的な内容のはがきが約1年半に渡って送りつけられ続けた事件、被害者の中で最も多くのはがきを受け取った浦本さんは、はがきが送りつけられ続ける日々を「生き地獄」であったと語る。そして、この事件の犯人は被差別部落についての正しく詳細な情報を持ち合わせていなかったこと、無知であったことが差別行為につながったことを厳しく指摘された。無知に妥協してはならず、絶対に闘っていかなければならないことだと強く主張された。また翌日は賀川豊彦についての学びを深める内容のプログラムであった。様々な慈善事業を、我が身を顧みずに取り組んでいた賀川が、一方で差別思想・表現が含まれた文書を残している問題について学ぶ時を持った。初日の講演も踏まえ、無知や無理解から生じる差別の実情についての学びを通し、他を糾弾するだけでなく改めて自らを省みる機会となった。

 部落差別の歴史を正しく理解し、他を尊敬することが無知からの脱却、そして差別の無い世界へと繋がる。そのために常に自分に問いかける必要がある。「自分は無知ではない」と慢心することなく、多くの出会いと学びをこれからも繰り返していくという意識を持つことが重要である。人は変わることができる。そしていつの日かこの世界から差別が無くなる。そのような「変化」を心から願う。
(川上 侑報)

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