「熊本地震救援募金」呼びかけ
九州教区
第66回九州教区総会は、5月3・4両日、九州キリスト教会館で、正議員236人中、開会時182人が出席して開催された。
梅崎浩二議長は、「かつて経験したことのない苦難の中に、私たちは集いました」と議長報告を始め、熊本・大分地震への対応を時系列的に報告した。地震発生翌日の15日午前、教団から「救援対策委員会を設置し、加藤誠幹事を派遣する」との連絡があり、同日夕、到着した加藤幹事と「教団は、教区の判断を第一とする」で合意した。17日深夜、石橋秀雄教団議長が到着し、18日から加藤幹事、教区3役と共に熊本市内の教会を問安。すでに福岡・長崎地区から物資の搬入・労力提供が相次ぎ、武蔵ヶ丘教会を現地拠点として活動を始めた。福岡・長崎地区は毎週2回、支援定期便を送っており、教区はヴォーリズ建築事務所に耐震診断と被災区分判定を依頼。6月末までに被災区分判定が出る予定とし、教区が設立した「熊本地震救援募金」への協力を呼びかけている。議長報告7頁のうち4頁を地震報告と教区の対応報告に当てた。
問安使として出席した石橋議長は、「中越、能登半島、東日本大震災という過去経験した地震に比べ、震度7が2度という熊本・大分地震に強い衝撃を覚えた。教団は救援対策委員会を直ちに設置したが、全体教会として最大限協力したい。被災状況が明らかにされた段階で出来るだけの支援をしたい」と語った。
耐震診断の結果で修復が必要となる教会・伝道所の増える可能性があるが、被害の目立つ教会として、熊本で錦ヶ丘、武蔵ヶ丘、八代、大分で別府、別府不老町、由布院教会の名が出ている。
議案審議の中で、常置委員会が地震関連の緊急議案を提案。⑴被災した教会・伝道所・地域を覚えて祈り、必要に応じた長期的支援を行う、⑵被災教会・伝道所については、2016年度の負担金減免の可能性を含め適切に対処する、との提案を満場一致で承認。常置委員会で議案化を図る。
5議案の中で、「二種教職制度克服のため、議案『教憲9条を改正し、併せて関連教規条項を改正する』を第40回教団総会に提出する」が最大の論点だったが、九州教区では96年の学習会以来、論議を積み重ねて来ており、議場からは、「信仰告白をクリアしないと、二種教職制はクリア出来ない」(川島直道議員)「教師検定試験のあり方について論議しようという提案をするべきで、提案は急ぎ過ぎている」(古屋治雄議員)の反論が出た。
これに対し、「信仰告白だけに求めるのはおかしい。よく踏み切ってくれた」(深澤奨議員)「検討し尽くされた。今は決断する時」(西畑望議員)と議論がかみ合わず、156人中117人の賛成で可決。10月の教団総会に送付されることになった。
教団総会議員選挙結果
【教職】梅崎浩二(大牟田正山町)、新堀真之(香椎)、日下部遣志(川内)、原田のぞみ(宮崎清水町)、深澤奨(佐世保)、本多香織(瀬戸内)、西畑望(国分)、多田玲一(福岡女学院)、池上信也(犀川)、川島直道(錦ヶ丘)、西岡裕芳(福岡警固)
【信徒】伊津見七生子(若松浜ノ町)、川畑馨(佐世保)、浅野直人(福岡警固)、東隆義(田川)、上垣明美(行橋)、鎌田吉之助(久留米東町)、湯元睦美(中津)、栗田光雄(大分東)、志満秀武(福岡中部)、山口紘三(佐世保)、白蓋勉(志布志)
(永井清陽報)
16年度「伝道資金」交付申請せず
大阪教区
第61回大阪教区総会は、5月3日~4日、大阪女学院ヘールチャペルで、開会時217名が出席して開催された。
常置委員会報告の冒頭、小笠原純議長は、昨年の総会で予算案が否決され、諸教会・伝道所に迷惑をかけたことを詫び、負担金、献金への協力に対する感謝を述べた。予算案否決を受けて、15年度負担金は、14年度の決定額を用いることにしたこと、伝道資金について2度に亘ってシンポジウムを開催したこと、16年度に交付される伝道資金の申請はせず、16年度予算案にて負担金支出に伴う不足分を第二特別資金から繰り入れること等を報告した。
16年度予算案の審議では、第二特別資金会計から繰り入れている310万円分を伝道資金交付金として教団に申請する修正案が出された。提案理由として、「不足分を特別資金から出すのはふさわしくない。各教区が献げた資金を受けていよいよ伝道に励んで行くべき」と説明した。修正案について「教団に責任的に関わって行くべき」等の賛成意見、「既に申請期間は終わっており、常置委員会の判断を尊重すべき」、「連帯金を廃止し伝道資金を導入するやり方に反対する意志が表現されている」等の反対意見があった。修正案は、181名中賛成50名で否決、原案を賛成126名で可決した。
沖縄教区との関係再構築の議案として「教団沖縄宣教連帯金を教区が継続して負担する件」を可決し、さらに「沖縄教区規則変更を尊重し、認める件」と「教団沖縄宣教連帯金を120万円に戻し、執行する件」を教団総会に提案することを可決した。
北村慈郎教師の「免職処分」を撤回し聖餐についての議論の場の設置を求める議案が可決された。賛成の立場からは、「偏った議員で意思決定がなされ、合同教会の姿勢が失われる」との意見、反対の立場からは、「このような形で議論の場を設けても生産的な議論を生まない」との意見があった。
緊急動議として、「川内原発1号機2号機即時運転停止及び伊方原発再稼働計画の放棄を求める件」が出され可決した。
2日目の午前中、雲然俊美教団問安使が挨拶し、一時間程、質疑応答した。教区提出議案の多くが廃案となった教団総会の議事運営、教師養成制度検討の内容、宣教基礎理論、教区活動連帯金廃止の理由等について質問があった。
教団総会議員選挙結果
【教職】小笠原純(高槻日吉台)、有澤慎一(八尾東)、大澤星一(西大和)、古郝荘八(高石)、井口智子(河内松原)、岡村恒(大阪)、斎藤成二(大阪東十三)、上地武(大正めぐみ)、松田光代(和歌山新生)、久木哲(交野)、田邊由紀夫(茨木)、齋藤開(高槻南平台)、清藤淳(和歌山)、小池磨理子(玉出)
【信徒】駒木和男(河内長野)、吉田七穂(千里聖愛)、飯沼眞(高石)、永富美加(大阪昭和)、山田淳子(大阪聖和)、鹿野幸枝(都島)、西浜楢和(西大和)、山崎喜美子(愛隣)、小林喬(天満)、江本義一(茨木東)、東谷誠(いずみ)、楠原道温(茨木)、芳村智裕(大阪)、村田直子(森小路)
(嶋田恵悟報)