【4836・37号】人ひととき 水田真木子さん 主に用いていただく喜びの中で

 小学生だった水田真木子さんを、日曜学校に導いたのは、熱心な信仰者であった祖母タキさんであった。弘前教会や弘前学院の宣教師館を建てた明治の棟梁、桜庭駒五郎はタキさんの義父で水田さんの曽祖父にあたる。多くの青年が活発に集まっていた弘前教会で受洗に導かれたきっかけは、高校2年夏に参加した奥羽教区のワークキャンプだった。一緒に活動していた同世代の仲間から教団の正教師が3人誕生している。

 ピアノを習っていた水田さんは、周囲から奨められるままに、讃美歌講習会に参加し、そこでパイプオルガンに出会った。東京神学大学のチャペルで受講生たちが弾くオルガンの音に、なぜか涙があふれて止まらなかった。その場で、講師の先生に「オルガンを習いたい」と申し出た高校生に、「ぼくの所へ来たら教えてあげる」と驚くべき答えが。こうして、月1回土曜日、学校の授業が終わると、特急に飛び乗って弘前から仙台に通い、母の友人宅に泊まってレッスンを受ける生活が始まった。大学でオルガンを専攻する一方、奏楽をさせてもらった仙台東一番丁教会では、ドイツで教会音楽の国家資格を取得された先生から毎週、手取り足取り、讃美歌と奏楽のレッスンを受けた。「牧師は言葉で語り、奏楽者は音楽で語る」と、礼拝奏楽者の基本をたたきこまれた。

 大学や教会関係者に導かれるままに、函館の遺愛学院に赴任すると、半年後に礼拝のためのオルガンが設置されることになっていた。また、函館教会にはそれ以前からオルガンがあり、自分の思いをはるかに超えて、神さまが、礼拝奏楽の御用に招いていてくださっていたことがわかった。

 学校と教会では、出席者は違うが、讃美歌をとおして礼拝者の魂の奥深いところに、神さまが触れてくださる事実がある。卒業生や教会員のちょっとした言葉でそれを知らされるとき、とてもうれしくなる、と水田さんは語る。水田さんのオルガンにはメッセージがあって、とても落ち着くと教会員も深い信頼を寄せる。

弘前市出身。遺愛学院女子中学高等学校教師。函館教会員。

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