2015年8月7日〜17日に、ドイツより16〜19歳のユース9名、22歳のリーダーとM・プッペ教区議長の計11名のゲストを迎え、日本基督教団教育委員会主催(世界宣教委員会、伝道委員会、伝道推進室共催)による「日独ユースミッション2015」が開催された。
ドイツゲストは、ベルリン=ブランデンブルク=シュレージシェ・オーバーラウジッツ福音主義教会の旧東ドイツ側にある、ヴィットシュトック・ルピン教区(教会地区)より派遣されている。
初めてドイツから20名の青年たちが来日したのは、2002年夏。この時は、婦人会連合の有志による実行委員会が組織され、日独教会青年交流が持たれた。翌年には、日本から青年20名をドイツへ派遣している。その後も何度か相互に青年を送り合い、今回は初めて、日本基督教団の教育委員会主催で受け入れ開催をした。
8月7日に銀座教会を会場に歓迎会が行われた後、ゲストたちは東京近郊のホストファミリーと共に週末を過ごし、主日礼拝に出席、各教会で交流が持たれた。10〜12日、彼らは関西へ向かい、京都・大阪・神戸に分かれてホームステイをし、観光や青年交流がそれぞれの地で持たれた。また、11日には、ゲスト全員で広島原爆ドームの見学、広島教会で語り部から体験談を聞く機会が与えられた。
今回のユースミッションのハイライトは、13日〜15日に長野の信州バイブルキャンプで行われたリトリートであろう。
ドイツゲスト、日本の中高生、数名の大学生、讃美やリトリートプログラムをリードしてくれた3名の神学生、サポートに加わってくれた牧師・信徒、実行委員を合わせ、40名強の参加者が集った。
リトリートでは、3日目の礼拝に向け、青年たちが「讃美」、「祈り」、「劇」の3つのグループに分かれ、自分たちで考えながら礼拝の準備にあたった。英語・ドイツ語・日本語を交えて共に讃美し、共に祈り、共に御言葉に与るとても恵まれた時間を共有し、参加者は皆、言葉の壁を越えて、主の前にひとつとされる喜びを覚えた。
16日には富士見町教会で歓送会が行われ、翌日、17日に別れを惜しみ、ドイツでの再会の時を望みつつ、ゲストたちは無事に旅立って行った。
このユースミッションの背後には、日独双方の様々な人々の祈りがあり、支援があったことを感謝の内に覚える。
「授業で習ったことがある広島を実際に訪ね、体験談を伺うこともできたことが一番印象に残った」と語ったドイツゲスト。去年、あるいは一昨年のユースミッションで出会ったホストファミリーや友人たちとの再会を喜ぶ日独双方のユース。
「リトリートで同世代の青年たちと交流し、一緒にスポーツやハイキングを楽しんだり、礼拝準備のために真剣に話し合ったりできたことが良かった」、「英語があまり話せなかったけど、ドイツの人たちが笑顔で一生懸命、話を聞いてくれたことが嬉しかった」、「今度はドイツに行ってみたい!」、「楽しかった!」、「また会いたい!」、日独どちらの青年たちからも喜びに溢れた声が聞こえてきた。
青年だけではなく、このユースミッションに関わったホストファミリーやスタッフたちも、この交流を通し、神様からたくさんの恵みをいただいた。
歓送会の折り、ドイツのプッペ教区議長は、次のように挨拶した。「2017年に行われる宗教改革500周年記念行事に、日独の青年たちでひとつのグループとして参加したいと考えている。2017年は日本からドイツへ皆さんを招待したい」。
単発ではなく、相互の交流が続けられていく。このことがこのユースミッションの魅力のひとつだと、関わった誰もが実感している。
(西之園路子報/「日独ユースミッション2015」実行委員)