伝道資金申請・交付のための手続きを決定
ここ数総会期で最も早い11月開催の第1回常議員会となった。伝道資金交付を15年度に控え早急に運用手続を開始しなくてはならないことによる。39教団総会にて決議された規則に則り運用方法詳細を決定し、小委員会を立ち上げた。東日本大震災救援対策、教師養成制度検討、キリスト教会館工事、前総会期から継続の課題もある。また新しく、2017年の宗教改革500周年記念事業、教団将来構想の検討も新しくはじまる。諸委員会の選考報告を受け、今総会期取組むべき課題が示された。
第39総会期第1回常議員会は、11月18日から2日間、教団事務局一時移転先近くの日本福音ルーテル東京教会会議室で開催され、常議員27人全員が出席した。
石橋秀雄議長の説教による開会礼拝後、議事に入り、要請陪席者として、沖縄教区を除く、16教区議長・議長代理が陪席した。
石橋秀雄議長は、「今総会期、『伝道する教団』を第一の使命と掲げたが、信仰の一致と教会の一致が求められ、伝道は一致して取り組まねばならない」と挨拶した。
総幹事報告で、長崎哲夫総幹事は、「東日本大震災募金に1億円を上回る献金を献げてくれた合同メソジスト教会救援対策委員会(UMCOR)のエイミック副総幹事が来日し、被災地訪問後、総幹事室で災害の救援等に関して協議した。
日本キリスト教会館10オーナーの管理組合臨時総会が11月7日開催され、会館耐震改修工事の基本設計を2億5千万円で一粒社ヴォーリズに発注することが決まった」と報告した。
第1回常議員会は人事案件が多く、殆ど原案通り承認されたが、東日本大震災救援対策本部委員は、1人増員の修正案が可決され、9人体制となった。
《常任常議員》 石橋秀雄、佐々木美知夫、雲然俊美、長山信夫、高橋和人、藤掛順一、高橋潤、鈴木功男、朝岡瑞子、河田直子
《会館問題特別委員会》
石橋秀雄、佐々木美知夫、雲然俊美、岡本知之、長山信夫、小橋孝一、鈴木功男、岡田義信、望月克仁、予算決算委員長
《東日本大震災救援対策本部》 石橋秀雄、佐々木美知夫、雲然俊美、藤掛順一、佐久間文雄、高橋和人、真壁巌、朝岡瑞子、岡本知之
《常設委員会・常設専門委員会各委員会の招集者》は次の通り。
宣教委員会・米倉美佐男、教師委員会・菅原力、信仰職制委員会・藤盛勇紀、教師検定委員会・鷹澤匠、予算決算委員会・愛澤豊重、世界宣教委員会・秋山徹、伝道委員会・成田いうし、教育委員会・具志堅篤、社会委員会・芳澤信、宣教研究所委員会・松井睦、伝道推進室委員・石橋秀雄
人事案件が順調に進み、2日目午後に予定されていた「伝道資金運用に関する件」の審議まで進み、各教区の意見・反論が続いたところで、会場の都合により、午後4時35分、1日目の審議を終了し、同案件を2日目に持ち越した。(永井清陽報)
会館耐震工事費・約2億5千万円
常議員会1日目、会館問題特別委員会の報告があった。
鈴木功男特別委員会書記が、「会館管理組合が設置した、『日本キリスト教会館 耐震・改修工事検討委員会』が、各団体の意向、各団体が表明した負担上限額(教団は、全面改修、負担上限2億円)に基づき、『最小補修案』(工事費2億5千万円、借入8千万円、10年返済、15年後に建替、2015年から積立開始)を提示した」ことを報告した。更に、この状況を踏まえ、「教団の会館問題特別委員会は、第1回委員会(11月4日)を開催し、教団の姿勢を検討し、基本設計発注につき、補強部分を最低限満足させ、必要な改修工事を行ってもらうこと、総工事費2億5千万円にはこだわらないことを提案する他、会館管理組合法人設立の検討を始めることに賛成する」としたことを報告した。
以上の報告に加え、管理組合臨時総会(11月6日)に出席した長崎哲夫総幹事は、総会において、一粒社ヴォーリズに基本設計発注を決議したこと、総工事費2億5千万円程の工事をする場合、教団が持つべき額は約5千万円であること、更に今後のことを検討する「耐震改修工事委員会」が新たに設置され、教団から総幹事が出席することを説明した。
これらの報告に対して、「法人化の内容」、「2億5千万円にこだわらないとした背景」、「今後、総工事費についての検証はどこで行うのか」等について質問があった。
鈴木書記は、「こだわらない」について、今後、設備補修の内容が検討されるが、2億5千万円を上回る可能性もあるという趣旨であると説明した。
長崎総幹事は、法人化について、今までよりも幅広い会館利用の在り方を検討し、更には、対外的な交渉を円滑にするためとした。
また岡本知之常議員は、総工事費については、耐震改修工事委員会とヴォーリズが話し合って決定して行くと説明した。
石橋秀雄議長は、実施設計に入って行く中で金額が変わることもあり得ることに触れ、教団としての、「最終的な決定は、臨時常議員会を開催する」と述べた。(嶋田恵悟報)
伝道資金小委員会立ち上げ
教団総会にて可決された伝道資金規則に基づいて、石橋秀雄議長が15年度交付のための具体的運用について提案、議論した。
「14年12月末までに各教区から申請を受け付け、15年1月末までに交付決定する」との日程提案にまず意見が相次いだ。既に年内の教区常置委員会開催の予定がない、各教会の決定が困難、教区総会を経る必要などが訴えられた。さらに申請、交付決定における伝道交付金(教会に交付)、伝道方策交付金(教区に交付)の種別や使途が不明瞭、伝道資金総額が提示されていないことに意見があった。
鈴木功男前連帯金検討委員会書記は「伝道の定義が多義に亘り使途等を詳細に明示するのは困難」とした。計良祐時財務幹事は「資金総額は2012年度報告に基づき5869万円となる」と答弁した。
「15年度交付決定を常任常議員会に付託する」との提案には反対意見が述べられ、「常議員会にて決定」との修正案を賛成多数で可決した。日程原案にはなかった2月10日に、第2回常議員会を開催、交付決定することとなった。
伝道資金小委員会から審査報告を受ける2月常議員会に向け申請日程は弾力的に運用される。各教区の資金使途を常議員会に報告することも決定した。小委員会委員に、招集者・佐々木美知夫副議長、高橋和人、高橋潤、鈴木功男各常議員、邑原宗男(奥羽)、木下宣世(東京)、井ノ川勝(中部)各教区議長を選出した。
38総会期、教師養成制度検討会議が石橋議長に提出した答申を踏まえて、議長は、教団として具体的取組み検討、推進のため常議員会のもとに特設委員会設置することを提案、可決した。招集者・石橋議長、佐々木副議長、岡本知之、東野尚志各常議員、教師委員長を選出した。
岡村恒常議員が次の3案を提案した。
2017年に迎える宗教改革500周年記念のため事業準備委員会を組織、教団記念行事、福音主義教会、超教派の事業・活動を計画準備することとなった。石橋議長が招集し計5名の委員会となる。
39総会期に教団に託された使命を覚え、あるべき教団の姿を描き出してゆくために、教団の将来構想を検討する委員会を設置することを27名中15名の賛成で可決した。佐々木副議長が招集者となり、計5名で委員会を構成する。
教団が委託し各教区で行われる准允式、按手礼式で日本基督教団信仰告白が唱和告白されることを確認し、適切な実行を求めることを賛成多数で決定した。(新報編集室報)