【4807号】「信徒の友」創刊50周年 日本基督教団出版局長 竹澤知代志 

信仰による豊かな交わり

 教団出版局の月刊誌『信徒の友』は、1964年4月の創刊、今年創刊50周年を迎えた。各地で『信徒の友』係への感謝、さらなる普及、購読促進を目的とした集会が開催され、事業が計画されている。

 『信徒の友』は創刊50周年、一方日本基督教団出版局は、3年後の2017年に創立50年を迎える。つまり、1967年の創設。少し勘定が合わない。

 この一事をもってしても、出版局という一部局が『信徒の友』を企画創刊したのではなく、教団が一丸となって生み出したことが分かる。

 かつて山北宣久教団議長(当時)は、教団の過去を「荒野の40年」と総括し、大きな議論を呼んだ。「荒野の40年」という評価の是非は知らず、日本人の生活、道徳倫理をも含めた価値観が大きく変えられた激動の時代であったことは、誰も否定出来ないだろう。決して、平和と豊かさをむさぼる惰眠の時ではなかった。少なくとも教会においては。

 『信徒の友』は教団と共に、何よりその信徒と共に、この変革の時代を生きてきた。時代の影響を免れうる者は一人もいない。教会も『信徒の友』も、時代の影響下にありながらも、同時に発信し、警告し、福音を伝えてきた。

 時代も教会も混乱した時に、福音を守り抜き、信仰を守り抜く力が存在した。力とは、教団・教区・地区の働きは言わずもがな、それよりも一個一個の教会であり、一人ひとりの信徒であった。そして、政治的神学的には意見立場の一致が見出せない時にも、共に立つ広場を提供し、その横のつながりを保つ役割を担ったのが、『信徒の友』であったと自負する。

 今、戦後の復興、経済発展を担った所謂団塊の世代が、定年退職期を迎え、日本経済には黄信号どころか赤信号が灯ろうとしている。同時に、教団も教会員の高齢化、若者の教会離れが顕著となり、財政的にも危機がささやかれる。否応なしに、教会もまたこれまで体験したことのない新しい時代を迎えようとしている。

 『信徒の友』創刊は、所得倍増が国家目標とされた経済成長の曙光期だった。しかしそれは同時に、戦後のキリスト教ブームの勢いが衰えを見せ始め、若者の教会離れがささやかれる時でもあった。

 今、「荒野の40年」が終わろうとしているのか、それとも、人口減少、経済低成長、教会員数減少の、新しき「荒野の40年」が、いよいよ始まろうとしているのか。

 次に到来するのはいかなる時代なのか。悲観論楽観論渦巻く中でも、『信徒の友』、そして教団出版局の使命は変わらない。それは教会そのものの使命と全く重なる。

 福音宣教の業に仕え、その担い手である信徒一人ひとりに仕えて行くことを使命としたい。

 

連帯・学び・伝道・憩い

 創刊に際して、4つの編集方針が立てられた。それらは50周年を迎えた今も、教会と社会の状況の変化に対応しつつ、以下のように引き継がれている。

1.信徒の連帯性を高めること
 日本基督教団には1700余りの教会、伝道所が存在する。大都市にばかりではなく、地方都市や農村、漁村、山村にも立てられている。そうした地方の小さな教会こそがキリストの体の一部であり、かけがえのない存在だ。このような教会の構造・教会論は、他の教派と比べても特徴的であり、教団の教会論の柱の一つとなっている。

 『信徒の友』も、この大前提に立って、そこに暮らし、福音の灯を守り続ける信徒の姿と教会を紹介することにより、全国の信徒・教会が共に支え合い、祈り合う教会共同体を作りたいと願っている。

 具体的には、支え合い、祈り合うために必要な、全国の教会・信徒の情報を提供することを役割と考えている。

 東日本大震災以来、被害を受けた一つ一つの教会、一人ひとりの声に耳を傾け、全国の祈りの輪が広がり、つながることを願って、精力的に取材を続けてきた。

 もちろん、今後も継続する。災害報道に限らず、一人の声を全体に届けること、教会と歩み、社会と歩むことが『信徒の友』、ひいては出版局そのものの使命だと考えている。

2.信徒の学びと養い
 信徒の成長、養いのために、数々の学びの場を提供してきた。この学びの特長は、どこまでもみ言葉の学びが中心だ。そうであってこそ、山あり谷ありの、平坦ではない信徒の日常生活に、一日一日の励ましと力を与えることが出来ると考えている。

3.福音を伝える
 『信徒の友』ひいては出版局の存在目的は伝道だ。信徒一人ひとりもそのために召されている。

 一方、時代の変化の中で、人々のニーズは変わり、それに対応するように福音の伝え方も変わってきた。これからも、その時代にふさわしい福音の伝え方について、読者と一緒に考えていきたい。

4.楽しく読めること
 「信徒の友」は、信仰総合雑誌として、学びや証しばかりではなく、ホッとできる記事、マンガ、クイズ、投稿コーナーなど、読者が毎号楽しく読めるコーナーの充実も工夫したい。

これからの『信徒の友』について
 『信徒の友』では、これまでさまざまな執筆者と一緒に誌面を作ってきた。今後も、それぞれの分野で優れた執筆者を発掘し、共に育っていきたいと願う。また、日本全体が高齢化する中で、地方の教会・信徒は孤立しがちだ。これまで通り、そのような信徒と教会をつなぐ雑誌でありたい。そして一部の喜びが全体の喜びとなり、一部の悲しみが全体の課題となるような読者共同体を実現したいと願っている。

 日本の教会の希望の光はそこにあるのではないかと思う。『信徒の友』はその光を届ける雑誌でありたい。(玉川教会牧師)

 

『信徒の友』創刊50周年記念感謝礼拝・特別講演会
◎日 時 2014年12月6日(土) 午後1時〜3時
*プログラム終了後、茶話会
◎会 場 日本基督教団 富士見町教会

†特別講演会
講師 姜尚中 氏(カン サンジュン)
講演 「平和を実現する人々は、幸いである」
《申込方法》
入場整理券が必要です。FAXまたはハガキ、メールにて、氏名・郵便番号・住所・電話番号、茶話会への参加有無を明記の上、下記へお申し込みください。

日本キリスト教団出版局 『信徒の友』創刊50周年記念企画係
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18
TEL03-3204-0421 FAX03-3204-0457
Email soumu@bp.uccj.or.jp

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