本年4月、総務幹事に就任して最初の大仕事は、教団事務局の移転だった。
7月上旬、移転したが、これまでの3フロアが1フロアとなり、以前に比べ6割の面積で手狭となった。会議室は小さな2室だけで、常議員会、財務委員長会議など大型会議は、近隣の教会の一室を借りて行うことになる。
だが、「3局70人の職員がいつも顔を見合わせ、教団が一つになっているという新たな認識が生まれた」と道家紀一総務幹事はいう。
1970年、日本キリスト教会館に事務局を移して以来、44年ぶりの引っ越しだったが、「必要最低限の資料を持参しただけで、大半の文書は会館に置いて来た。膨大な資料、紙文化にどう対処するか。今後の検討テーマになる」。
石橋秀雄教団総会議長の「伝道する教団」との掛け声に、道家総務幹事は、「内実を整えて行く」ことで応えようとしている。「何よりも各個教会が元気になること。東日本大震災募金で見せている教団の底力を、いろいろな面で発揮して行きたい」と願っている。
09年教団幹事になって以来、ずっと教師委員会に関わって来たので、教師問題に深い関心がある。「教団は教師を本当に立てて来たのか。神学校に養成を依頼し、教区に育成を任せて来たのでは」という思いがある。北村慈郎牧師問題にも、ずっと関わって来た。ここで痛切に感じたのは、「教団の信仰告白と教憲教規を丁寧に守ること」だった。「教団が合同教会であるという意味をもう一度深めて行きたい」と、道家総務幹事は心に決めている。
新総務幹事は、メモ魔とお見受けした。以前、他の用件でお尋ねしたところ、立ち所に手帳から詳細な答えが返って来た。総務幹事就任に伴い、17年間牧会した井草教会を辞任して、立川からしだね伝道所の兼務主任を務めている。
1960年名古屋市生まれ。東神大大学院卒。小松島、井草教会を牧し、2014年総務幹事。