震災3年礼拝、教団救援対策本部報告を行う
3月9日午後、奥羽教区北西地区の「東日本大震災三年を覚えての礼拝」が青森松原教会、五所川原教会、大三沢教会の3会場に分かれて開催された。
いずれの礼拝も奥羽教区が作成した式次第をもとに行われ、大澤求牧師(青森松原)、川上清樹牧師(五所川原)、白戸清牧師(野辺地)が説教を担当した。五所川原会場ではちょうど2時46分に礼拝の後奏を迎え、一同はパイプオルガンの荘厳な音色に合わせて黙祷を捧げた。
礼拝後、青森松原教会では教団救援対策本部から派遣された計良祐時財務幹事、大三沢教会では佐久間文雄救援対策本部財務委員長、五所川原教会では長崎哲夫教団総幹事がそれぞれ教団の震災対応について報告した。
長崎総幹事は、「教団が責任をもって教会の復興にあたる決意をもって、教団内の立場の違いを超えて一致して取り組んできたことに意義がある。また、これまで救援対策本部、東北教区および海外から届けられた募金に感謝である。『人道支援』募金によって、被災した学生等への奨学金、遠野センターや東北教区エマオ(仙台・石巻)への活動支援、保養プログラム支援、東北大学寄附講座支援等をすることができた。今後は東北教区の放射能対策等がより重要になる。放射能の性質上、保養プログラムを企画・実施する際にも細かな配慮が求められるほか、放射能問題に直面する教会の内外において差別の問題がある。そんな中、震災後に海外の教会諸団体から頂いた励ましやつながりを通して、今度は困難を抱える世界に連帯していく機運が教団本部に生じつつある。例えば、支援をしてもらったEMSからの要請によって、レバノンに避難したシリアの子どもたちの学校建設を支援したことなどがその一例である」と報告した。
報告後の質疑応答では、「原発は都会に作るべき」「人と人をつなぐ取組みこそ大切である」などの意見が出され、約1時間で報告会は終了した。
青森松原教会には50名、五所川原教会には35名、大三沢教会には58名が集った。一同、軽い地吹雪の中、帰路についた。
(村岡博史報/弘前教会牧師)