イエスはガリラヤで「教え、御国の福音を宣べ伝え、また、民衆のありとあらゆる病気や患いをいやされた」とあります。社会における「いやし」のわざは、主の働きの欠かせないものでありました。
ホスピティウム(暖かいもてなし)を語源としてホスピス、ホスピタルは生まれました。多くの社会事業がキリスト者たちによって始められたのもむべなるかなであります。教会は今や教会とは別法人であるとはいえ、このようなキリストのわざに励むキリスト教社会事業同盟の施設や働きを自分たちの働きの大事なものを専門的に共に担っておられる働きとして覚え、祈りましょう。
日本基督教団は一二月第一日曜日を、各教会がキリスト教社会事業を覚えて祈る日と定めています。私たちはこの日に各教会で、これらの働きのために、また、キリスト者でこの働きに献身している人たちのために覚えて祈りましょう。そして、このような働きのために献身していかれる人々をお互いの教会で育ててまいりましょう。
また、地域にキリスト教社会事業同盟の施設がある場合は、たとえ小額ではあっても祈りに覚えつつ支えたいものです。また、ボランティアを求めておられる場合には応じてまいりましょう。
日本の多くの教会では自分の教会を支えることがまず第一になりがちです。それはそれで尊いことです。しかし、そのことがいつの間にか教会のための教会にならないようにしたいものです。
二〇〇五年一二月四日 日本基督教団社会委員会