【4604号】宣教師からの声

一つ思いにされつつ
加藤 実
(教団派遣宣教師)

「たいへんだったんだなあ、このとき、ここの人たちは!」といった感じのしみじみした思いにさせられるところから、今なすべきことへと押し出されることが、この一〇年の間に何度かありました。
◇◇
『この事実を……』-「南京大虐殺」生存者証言集を、記念館の編集した《幸存者証言集》から一年かかって訳していたときもそうでしたし、七年前に南京大学出版社からそれが出る直前に渡されたもう一冊《天理難容》-アメリカ人宣教師の目にした南京大虐殺(一九三七~一九三八)をも、「宣教師の端くれとして」翻訳しなければと即断させられたのもそうでした。
その経緯を編者の章開沅先生が知られたいへん喜ばれて、ご自分の統括される華中師範大学中国近代史研究所に来てはどうかとお誘い下さったことから、ここ武漢での歴史もの翻訳のお手伝いが四年前に始まり、初め半年《天理難容》の全訳に専念させていただけた結果、『この事実を……』②-「南京」難民に仕えた宣教師証言集が昨年七月に刊行されました。
最初に三つ大きな課題として与えられた二と三とが、日本語から中国語へこちらの方が試訳されたもののいわば校閲でしたが、そのボリュームの膨大なのと内容の複雑なのとに辟易しながら、百年ほど前に日本の領事たちが中国各地から外務大臣に送っていた情報活動の実態を知らされ、辛亥革命前のテロや白色テロの続発する背景や必然性の類が察せられもしました。
◇◇
来年の九月に、中国の基督教(プロテスタント)宣教二〇〇周年となります。モリソンが最初の宣教師として広州にきたのが一八〇七年で、それから一四四年+アルファー=二〇〇年となるのです(一三〇年後にまことにたいへんな南京大虐殺が起き、宣教師たちの尊くも「たいへんな」献身的働きがされて、来年十二月で七〇年になります)。
この一四四年の間にあの時この事と「たいへんな」ことがひしめきあい、アルファーの内容を正確につかむのは難しいとしても、その内一九六六~一九七六年のそれこそ「たいへんな」文革の時期にまったく影を潜めていた教会が、八〇年代の初めからまさに「復活」した後、非常な勢いで伸びているのは確かです。
この二〇数年来の動きの一つが、教会の礼拝には出ないでも聖書や基督教に興味を持つ人が多く、神やキリストへの信仰なしに基督教を様々な角度から研究する人が、大学の先生や院生など知識層に拡がっているという現象です。
その大立者が章開沅先生で、五年前にお会いしていただいた名刺の肩書き二行目に、この研究所の「中国教会大学史研究中心主任」とあったことから、ここで学ばせていただくことに決めたのでした。
その教会大学史研究センターはすでに「東西方文化交流史研究中心」と発展改称し、その文献センターに中国基督教史の学びに役立つ資料がたくさん並んでいて、自由に利用することができます。
あと二ヶ月でここともお別れして帰国することになっていて、これまでのまとめにと一四四年の年表をわたしなりに試作しています。
◇◇
多くの方に『この事実を……』-生存者証言集と『この事実を……』②-宣教師証言集とを読んでいただけるよう、最寄の書店で書名と共に「発売/星雲社、発行/ストーク」と指定注文すれば取り寄せられる手はずになっています。
また、(株)ストークへの電話注文(047-384-7671)の場合、送料が加算されます。定価/2100円と2310円。

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