【4619号】人ひととき 菅原 哲男さん

受けとめる愛

菅原さんが福祉の仕事に関わるきっかけとなった出来事は、学園紛争時代、ボランティア活動で訪問した婦人保護施設で起きた。施設を無断外出した女性が戻ったところを、寮母が厳しく咎めた。すると女性が逆上し、寮母に向かい自分の境遇の悲苦を訴え、ナイフを振りかざした。そのとき寮母は女性と向き合い、覚悟を決めて言った。「いいわ、私の命をあなたにあげる!その代わり、私の分もちゃんと生きて頂戴!」。すると突然その女性は「うわー」と、叫びとも悲鳴ともつかない声を上げ、自分に向けてナイフを切り下ろした。相当な重傷を負い、長い入院生活を経て施設に戻った彼女は「今まで私を利用し騙す者しか周りにいなかった。でもこの寮母は私に命をくれると言った。こんな人と生まれて初めて出会った」と言って、その後生き方がまっすぐに変えられたという。
この壮絶な出来事を通して、菅原さんの人生も変えられた。
「自分は偉くなりたいと思って上京し、大学へ入ったが、何の生きる意味も得られなかった」。菅原さんは人生をもう一度問い直し、彷徨う中で、荻窪教会等の二人の牧師と出会った。その出会いから、イエス・キリストの十字架の犠牲愛、社会福祉への呼びかけを聞き、真の意味で人との関わりへの追求が始まった。以来、現在に至るまで四〇年以上にわたり児童養護施設の子どもたちと関わっている。その間「光の子どもの家」を設立、施設長を務め、昨年よりスーパーバイザーとして仕えている。菅原さんは「子どもたちは親からの愛の眼差しを欲している。『光の子どもの家』は、親に代わって子どもたちの家族になり、生まれたことを後悔している子どもたちが『両親から生まれてきて良かった』と思えるまでにすることが役割である」と語る。活動の詳細は著書『誰がこの子を受けとめるか』(言叢社)に記されており、そこには十字架の犠牲愛が響いている。

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