【4620号】”Go to the People”~キリスト教医療ミッションの現場から~②

JOCS 日本キリスト教海外医療協力会

人々の命を守る。

なすべきことが「そこに」。

前号に続き、私が訪れたJOCSの活動現場の紹介です。
まずは、ネパール。ヒマラヤの国ネパールは、ヒンズー教国。ネパールでの活動は、一九六一年に二名の看護師-上田喜子さん・川島(現姓:島田)淳子さんを派遣したことに始まります。あの故岩村昇医師は、その人生を十八年間にわたり山間地域での保健医療活動に捧げられました。受け入れ団体は、UMN(UnitedMission  to  Nepal)。人々の命を守る、それはキリスト教医療ミッションに他ならないのでした。
人口の八割は山間部で生活しているため、多くの人々が保健医療サービスを受けることができません。現在JOCSが派遣している楢戸健次郎ワーカー(家庭医)は、カトマンズから遠く離れたルクム(注)という地域で一定期間活動を行っています。地方では診療所や病院にたどり着くまでに三日間、遠ければ一週間も山・谷・川を越えて、というケースが少なくありません。「生きる権利」から遠い草の根の人々。私たちのなすべきことが「そこに」あります。
国王による恐怖政治や反体制派のゲリラ活動などの殺戮から解放されたとは言え、政情不安が続くネパール。構造的な貧困、根強い階層社会、苦悩に満ちた状況は絶えず、ストリートチルドレンなども様々な危機にさらされています。
次に、インドネシア。世界最大のイスラム教国。第二次大戦時、日本軍が蹂躙した国でもあります。同国は、一九六一年にワーカー第一号の梅山猛医師(小児科医)を派遣し、歴史的な関係にあります。これまで延べ六名のワーカー(医師・保健師・栄養士)が各地のキリスト教病院や診療所で活動を行いました。
JOCSは、昨年九月にニアス島、ジャワ中部地震及び津波の被災地での支援活動を展開しました。被災者と被災者支援に従事する人たちの「心のケア」です。JOCSの協力団体であるインドネシア・キリスト者保健サービス協会は、災害発生後から、私たちの「記憶から遠ざかる」被災地で、今も復興支援活動を続けています。ある被災者は語ります。「すべてを無くした。これまで築いてきた歴史が消失し、その大きさに呆然としている。これは神様の試練。テントが唯一の生きる場所。避難生活がいつまで続くのか。『明日が見えない』不安がある」と。被災地の悲劇は、「過去になってしまう」ことです。
つい二日前、一月二一日にはスラウェシ島沖で、M7.3の地震がまた発生しました。復興に向かう暗いトンネルはまだまだ出口と光が見えないままです。痛みを分かち合い、共に生きる。世界各地で多発する災害や紛争にあって、誰かが誰かの助けや支えを必要としています。
一九三八年に日中戦争下の中国で難民医療活動を行ったことにそのルーツを持つJOCS。今この瞬間にも苦しみあえぐ人々は、「他人事」ではありません。痛みを分かち合い、支え合って共に生きる。たとえ「大海の一滴」に過ぎなくとも、その一滴は「神様の命の水」。ささやかな働きであっても、平和への道のりとして歩んでいきたいと思います。
(注)ルクム=反体制派のゲリラ活動が最初に起きたとされるネパール西部の地域
(大江 浩報・JOCS総主事)

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