第61回/「合同」後38回兵庫教区定期総会は、五月二〇日(日)~二一日(月)、神戸栄光教会を会場に開催された。
開会礼拝、組織会の後、直ちに議案第4号「准允・按手礼問題報告」が上程された。これは、昨年度総会の議案19号「准允・按手礼に関する件」可決後、常議員会により議案無効とされた事、それに伴い臨時教区総会開催やその後の経緯を報告したものであった。
また、狭義の准允・按手礼式の方法にとどまらず、「教師とは何か」、「教師を立てる教会とは何か」という広義の「教師問題」に取り組む必要性を確認した。さらに、議案9号「教師制度問題への取り組みを再確認し、討議のための作業を開始する件」が決議された。教師制度問題の継続した学習と協議の場を作り出し、教師制度問題の討議に資するための資料編纂を開始する事を決意した。その上で、議案10号「准允・按手礼式に関する件」が承認され、八名の教師(准允:五名、按手礼:三名)が立てられた。
総会一日目に、西岡昌一郎氏(北海教区総会議長)により「福音宣教を共に担うために-北海教区の宣教方針から-」と題し、基調講演の時を持った。教会・信徒・教師が孤立する事は、福音宣教の疲弊を招くことであり、連帯によって福音宣教の使命を果たす北海教区形成の姿勢に感銘を受けた。また、一部の宣教課題が孤立無援の活動においやらぬよう、総合力としての宣教活動が教区活動にとって必要であるとの示唆を受けた。互助・連帯を火急の宣教課題とする兵庫教区にとって良い刺激を受けた。
議案13号「兵庫教区納付金(負担金)算定基準見直しに関する件」は、教区内互助が強化され、各教会/伝道所の宣教が連帯によって推進される事を願って決議された。
また、議案12号「兵庫教区機構組織見直し検討に関する件」では、兵庫教区クリスチャン・センター会計不正流用問題発覚後、教区の管理・運営体制について検討を重ね、見直し・検討事項を明らかにした。次期総会に向け更なる検討作業が進められる。なお、不正流用被害額は、二〇一二年までに完済される見込みである。
議案15号「『合同』のとらえなおし:歴史を生かされ生きる教会として、共にことばを紡ぎ出すことを開始する件」では、「戦後」と言ってきた歴史認識を問い直し、私たちが見過ごしてきた時間を問い直し、「合同のとらえなおし」に資する“ことば”を紡ぎ出していく作業を開始する事を決議した。
教団問安使として、鈴木伸治教団書記と愛澤豊重総幹事職務代行が来訪。山北宣久議長の「教区総会への挨拶」については、正しい聖礼典を巡って、教会理解の一方的押し付けではないかとの意見が交わされた。「総幹事報告」については、兵庫教区昨年度議案19号を無効とした常議員会決議について触れられていない事等、質疑が集中した。
また、関東教区から村田元副議長が来訪され、被災教区として連帯の思いを述べられた。
副議長選挙が行われ、佃真人副議長代行に替わり、川上盾副議長が選出された。
(竹内款一報)