【4635号】四国教区の自立連帯献金運動は、信徒たちの祈りから始まった 献金運動推進の歌が誕生

・伝道の中心的課題

-教師謝儀 一九五三年九月の「全国宣教協議会」に参加した四国教区の信徒が、日本伝道の中心的課題は「教師謝儀問題」だとの趣旨の発言に、強い印象を受けて戻って参りました。その信徒を中心として、一九五八年四月。第16回教区総会で「教師謝儀の最低基準確保に関する件」の発議がなされました。これが契機となり、教区の様々の場で「教師謝儀問題」が議論される事となったのです。実際当時の牧師家族の生活は厳しいもので、こんな話が残っています。信徒の方が牧師館を訪問した時、牧師夫人が寝ておられます。「どこかお悪いのですか?」と尋ねると、「動きますとお腹がすくものですから」と答えられたとか。涙無しには聞く事の出来ない話であります。
一九六〇年。第11回教団総会での事。その閉会まぎわ、大阪の信徒議員から、「宣教のために大きな事をしよう!」と、「十億献金」の提案がなされ、議場に大きな拍手がわき起こりました。一九六二年の第12回教団総会(大村勇議長の時)において、具体的な計画が承認され、集められた献金は伝道のため・教師の謝儀・謝恩のために用いられることが決まりました。

・日々聖書を読み祈って捧げる
その総会の帰路の事。四国教区からの議員たちは、列車・船を乗り継ぎ戻って参りましたが、四国の列車は満員。座席はありません。やむをえず通路に新聞紙を敷いて寝ようとします。しかしなかなか寝付けません。眠れぬまま大村議長の訴えを考え続けたのです。そして「毎日聖書を読んで、祈って五円を捧げる。それが月一五〇円となる。四国教区内の信徒がみんなでこのことに励めば、四国の責任を果たす事が出来る」との思いが与えられました。当時の五円は、今日の五〇円に当たります。

・信徒の方々の献身的な働き
このようにして、四国教区の「十億献金運動」が始まりました。運動はもっぱら信徒の手で進められました。信徒の方々が各教会を回り、趣意書を配り献金の重要性を訴え、「描かれている線を切り取ると献金箱が作れます」と書かれた厚紙を配りました。さらに関連事務を受け持って下さった方は、送られて来た振替用紙を感謝の祈りをもって開封し、感謝の返事を書き続けました。最初この運動に対し批判的であった教職・信徒の方々も、次第に心揺すられて運動の火は教区内の諸教会に飛び火しました。一九六三年度の「十億献金」の結果は、目標額を遥かに超え、三六二パーセントの成績を上げる事が出来ました。一九六六年には二四四万円が十億献金として捧げられ、その中から一〇〇万円を教団に捧げます。その残額に経常会計からの補助を加え一八〇万円として、二〇の教会の謝儀の互助として用いられました。これが四国教区の「互助」の始まりであります。この献金が一九七八年度には一〇〇〇万円を越え、二〇〇〇年度には二五〇〇万円となり、教区負担金を上回って捧げられるようになりました。

・四〇数年の運動の実り
自立連帯献金運動の四〇数年の歩みを振り返るとき、感謝の思いに満たされます。この運動によって、教師の謝儀の問題が、教会の宣教の課題として受け止められ、教区の諸教会の中に宣教の課題を共有する信頼関係が育てられて来たからです。それぞれの教会が立てられた地の伝道の責任を自覚し(自立)、その教会が必要な協力を進めて行く(連帯)。
この「自立」と「連帯」の精神と、「四国の宣教は、四国のみんなで」の合言葉によって運動は進められ、諸教会の伝道の意欲は高められました。また厳しい伝道の最先端に立たされている小さな群れも、その一つひとつが神にとってかけがえの無い教会であることが確認されました。さらに、この自立連帯献金の運動は、諸教会の伝道を具体的に支える色々の制度を生み出しました。「長期集中伝道応援制度」「互助融資制度」「土地、会堂、牧師館融資援助制度」さらには「建築援護費」などがそれであります。さらには、中高生・青年の集会を継続して開催し、縦横の繋がりを育てる事が出来ました。また、婦人たちの群れは、諸教会の会堂建築のために、物品販売などを地道に続け、数多くの会堂建築の事業に貢献しました。

 

・もう一度 最初から
しかし、今日、四国教区も他教区同様、その教会の経済状態は厳しく、信徒の高齢化、伝道の不振などで、互助を希望する教会が増え、それらを支える献金が思うようには集まらないのが現状です。
そこで、互助全般につき、根本的検討が求められています。しかし、考えてみますと問題の無かった時代はなく、四〇数年の間にも、同様な危機は何度も体験して来ており、その度に悩み、激しく議論し、また祈り、そのところを乗り越えさせていただいて来ました。
そして今、改めて知らされていますことは、もう一度、御言葉を読み、諸教会のために祈り、捧げて行くという出発点に戻る事が大切だということです。
そこで、教区では二〇〇六年に「祈ろう四国教区」という小冊子を発行し、毎週一教会の祈りの課題を覚えて祈ることにしています。

・運動の若い人たちへの継承
そして今、若い人々が動き出しました。教区の二人の青年が(青年を育てて来た方も含みますが)、この自立連帯献金の推進の歌を作詞、作曲して下さったのです。
そして二〇〇七年度の総会の夕食時、各地から自費で駆けつけてくれた青年たちが壇上に昇り、元気にその歌を歌って下さいました(食事代は教区で負担しましたが)。歌は、
「御国仰いで」。
「伝えよう、主の御言葉を。祈り合おう、主の業のため。捧げ合おう、わたしのすべて」。
四国の地に伝道をしたい。その為に共に祈りたい。そして捧げたいと。
もう一曲は、都会に住む人たちに、神が創られた美しの四国で、共に教会生活をしませんかという歌。「帰ろう主のもとに」というものです。二曲とも美しく、歌い易い曲です。この青年たちの自発的な働きは、あの先輩たちの精神を受け継ぐものであります。歌う青年たちの姿に、明るい希望を感じました。   このCDの売り上げは、自立連帯献金として用いられます。
(四国教区総会議長/
野村忠則報)

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