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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4636号】荒野の声

2007年10月6日

▼海辺の町で、漁師に素潜りを習った。シュノーケルも足ひれも着けず、ゴーグルだけ。全然駄目。波に浮かんでいる状態では、潜水の態勢さえ作ることが難しい。そこで腹まで波が届く岩場に立って、そこを根拠に、頭から潜っていく。一メートルも無理、身の丈ほども潜れない。頭は海に浸かっていても、足が空中に出ている。▼同じことを、何度も繰りしてから、彼が初めて問題点を指摘してくれた。飛び込む前に、肺活量の限りに息を吸い込んでいるというのだ。それでは、浮き輪を着けて潜るようなもので、絶対に無理だと言う。なるほど、息を吐き出して、浮力を少なくしなければならない。▼理屈では納得しても、これを実践するのは困難。どうしても、直前に吸ってしまう。これはもう、本能だ。何度か繰り返し、数メートルは潜った。しかし、息が苦しくなると、空気を吐き出す。つまり、未だ空気は残っていて全部吐き出してはいないのだ。▼全てを捨ててイエスに従うことの、困難を思う。胸の中の思いを全て吐き出さなければ、聖霊に満たされることは出来ない。

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