第63回奥羽教区定期総会が、五月二一日~二二日、奥羽キリスト教センターにて開催された。開会時には正議員が一一二名中一〇二名出席した。
開会礼拝、総会成立に必要な諸手続き後、直ちに「准允受領願い」が取り扱われ、これを満場一致で承認、准允式を執行。四名の教師が新たに立てられた。
議長報告では、邑原宗男議長が主として次の点を述べた。〇七年度、教区五九教会・伝道所の約六分の一で教師異動があり、今後さらに「兼務体制による宣教協力が課題となってくる」また「教勢の減少は憂慮すべきこと」としながらも、この状況の中で「教区の宣教を共に担うことに励み」、特に「教区全体として後継者育成に心を配り」教会青年の集い、ユースサマーキャンプなどに取り組んできた。教区活動連帯金受給教区として、連帯金が「重要な収入源の一つ」であり、前年比約五〇万円減は、教区会計に直接影響が及ぶこと、また連帯金に「協力しないという教区があり課題」であり「教団決議の軽視である」とした。謝恩日献金への取り組みは、35教団総会決議(謝恩日献金の八千万円増額)に応じた昨年の教区総会決議に基づき、教区内教会・伝道所から約一二五万円の献金が献げられたこと、教区会計から不足分を補填し目標額(二百万円)を満たしたことを報告した。退任勧告決議について「奥羽教区は未受洗者への配餐を容認することはない」としつつ、しかし当該教区を越えた手続きの不備、決議が上告手続きを閉ざしてしまうこと、また福音主義教会連合按手執行問題等、決議に疑義を感ずるとした。
法定議案以外で審議された主なことは次のとおり。
常置委員会提案「教団総会議員数に関する教規変更」は、教団常議員会の下に設置された教団機構検討特設委員会が教団議員定数改訂案を答申したが、これに教区対案を提出するもの。常置委員会は改訂試算表等により教区案を検討。教区案では、各教区定数配分を現行(教師・信徒各三名)のまま、また推薦議員を廃止しないことを提案する。答申案は、定数配分教師・信徒各一名減、推薦議員廃止を提案している。ただし教区案は、各教区選出議員総数、現行三七〇名を三百名とすることは答申案どおりとし、結果、教勢配分を減ずる案となっている。原案が可決され、教規第一条のみの変更案が教団総会に提出される。
常置委員会提案「大館教会と花輪教会の合併」は、両教会の合併と花輪教会の解散の承認。〇七年より両教会の合併について検討が具体化し、花輪教会が大館教会に吸収合併後、解散することが両教会で決議された。合併申請を議員の起立をもって承認した。花輪教会は秋田県北部伝道で一九五二年に伝道所として開設された。
議事は、予定時刻まで一時間半以上残してすべてを終了。残された時間を教団問安使との質疑、討論に用いた。議事の中でも小林眞教団副議長には問安使としての挨拶の時間が設けられたが、なお残された時間も有効に貴重に用いられた。教会が直接、教団の課題を聞き、教会、教区の現状を教団に公に伝えるときは他にはない。意見、見解の違いが明らかになるとしても教区総会に欠くことのできない時間である。
教団総会議員選挙結果
【教職】岡村宣(鷹巣)、邑原宗男(江刺)、雲然俊美(秋田桜)、松村重雄(弘前南)、白戸清(野辺地)、山口義人(男鹿)、願念望(青森松原)
【信徒】鈴木務(秋田高陽)、三上敦子(田名部)、浅沼千春(秋田桜)、半澤清次郎(一関)、松尾亨(青森松原)、大友清子(秋南)、守屋ミヨ子(八郎潟)
(渡邊義彦報)