【4784・85号】2013年秋季教師検定試験 正教師試験合格16名、不合格16名、保留22名

合格者数三分の一にとどまる厳しい結果

 9月17日(火)から19日(木)にかけて、大阪クリスチャンセンターを会場に、秋季教師検定試験が行われた。

 直前の16日(月)に台風18号が上陸したため、交通網が大幅に麻痺し、受験者や委員の足にも大きな影響を及ぼした。そのため、前日の深夜に大阪入りした受験者や委員もいたが、試験当日は、受験志願者が一人も欠けることなく、試験を開始することができた。委員長と事務局の判断で1時間遅れの開始となったが、大きな混乱も生じなかった。

 すべては、主における守りがあったこと、事務局の尽力、そして受験者の協力があってのことであり、深い感謝であった。

 今回の検定試験の受験者数は、補教師試験15名、正教師試験54名であった(補教師試験受験者の中には、いわゆる「Cコース」も含まれる)。

 そして結果は、補教師、合格1名、不合格1名、保留7名、継続6名。正教師、合格16名、不合格16名、保留22名であった。正教師の不合格者の中には、提出試験の未提出者、また筆記試験の未受験者も含まれるため、すべての試験を受験した上での不合格者数は9名にとどまるが、合格者数が全体の三分の一にとどまったことは、非常に深刻な結果だったと言えよう。

 まず提出試験の釈義と説教であるが、全体的に力不足が否めなかった。特に、釈義の貧弱さが目立った。明らかに原典にあたっていないもの、註解書などを丸写ししただけのもの、また中には、釈義とは何かが根本的に分かっていないものが、正教師受験者の中に多かった。そして、釈義において聖書テキストを正しく捉えていないため、説教もテキストから徐々に外れていくものが多く、慰めも力も感じられないものが多々あった。

 釈義と説教は、言うまでもなく、教会、礼拝、伝道の根幹に関わることであり、委員会としてもこの結果を深刻に受け止めている。

 課題論文、組織神学論文に関しても、神学的な筋道の建て方が脆弱なものが多く見られた。インターネットなどの普及で、情報の入手には事欠かなくなってきている。しかし聖書に基づいて、神学的思索を巡らせる力を養ってもらいたい。

 筆記試験においても、残念ながら同じ傾向が見られた。「教憲教規および諸規則・宗教法人法」の試験では、教憲教規が定める教会の形を問うた。単なる規則として、「教憲教規および諸規則」を読むのではなく、そこで言い表されている筋道を問うものであった。しかし、全体的に読み込み不足が目立ち、結果は良くなかった。

 旧約聖書神学、新約聖書神学においても、基本的な学びの欠如が目立ち、準備不足、勉強不足が否めなかった。

 そして教会史においても、同じ傾向が見られた。歴史に学ぶことは、言うまでもなく重要なことであり、単なる知識の詰め込みではなく、現代の教会の問題を歴史に照らし合わせ、思考する姿勢と学びが欲しいところであった。

 教師検定試験は、特に目新しいことを問うているのではない。教師として身につけるべき基礎的なこと、基本的なことを問うている。しかしこのことは、一朝一夕には身につかないことは明白である。補教師として過ごす期間、またそれ以前の神学生として過ごす期間における充分な学びが不可欠であろう。

 また、このような結果は今回だけに限った特別なことではなく、この数年続いている。委員会としても、補教師試験の充実や強化を考える時期に来ているのかも知れない。

 今回の試験で保留となった者は、再レポートによって再判定される。これによって、合格者数が増えることをただ祈るばかりである。
(鷹澤匠報)

 

2013年秋季・正教師検定試験問題

教憲教規および諸規則・宗教法人法(60分)

 次の2題に答えてください。
 1.「教憲教規および諸規則」が定める教会・伝道所について略述し、それに基づく今日の教会のあり方について述べてください。

 2.「宗教法人法」の特徴とされる「認証制度」、「公告制度」、「責任役員制度」という3つの制度の中から1つを選んで述べてください。

 

旧約聖書神学(60分)
 1.次の問題に答えてください。
 旧約聖書における祭儀の変遷とその神学的意義について

 2.次の2題のうちから1題を選んで答えてください。
  ①歴代誌史家の神学の特色について

  ②北イスラエルの記述預言者の預言の特色について

 

新約聖書神学(60分)

 次の3題のうちから2題を選んで、テキストを2箇所以上挙げつつ、答えてください。

 1.共観福音書における「神の国」および「天の国」について、述べてください。

 2.ヨハネによる福音書における聖霊について、述べてください。

 3.パウロ書簡における「キリストの体としての教会」について、述べてください。

 

教会史(60分)

 次の5題のうちから2題を選んで述べてください。

 1.カルケドン信条の成立について

 2.叙任権闘争について

 3.宗教改革期における「聖餐論」について

 4.アルミニウス主義について

 5.内村不敬事件について

 

講 評
 秋季の検定試験では、正教師を目指す方々が多く受験なさいますが、今回は例年になく不合格者が多く、残念な結果となりました。

 学科試験では、各科目とも基本的な知識と理解を問うていますが、神学的に解答するには小手先の準備では十分ではありません。基本文献を読みこなし、内容を自分のものにする過程が必要です。すべての学びを教会の教師としてしっかり立ち続けるための備えとしていただきたく思います。

 提出課題の説教に関して今回感じさせられたのは、与えられた御言葉と取り組む姿勢の弱さです。日頃、説教者としての歩みの中で、御言葉に捕えられる経験をどれだけしておられるのでしょうか。

 召命は主からの呼びかけです。御言葉との真摯な取り組みの中から自分が語り手として造りかえられる経験を重ねる。そこで召しを確認させていただくのです。

38総会期教師検定委員長 渡部和使

  • 日本伝道の推進を祈る日

    「2021 日本基督教団教会・伝道所一覧」発行

    10

    新型コロナウイルス対策資料

    共に仕えるためにPDF

    牧会者とその家族のための相談電話

    International Youth Conference in Kyoto

    日本基督教団2019年度宣教方策会議

    公募・公告

    エキメニュカル協力奨学金 申込書類一式

    日本基督教団年鑑2020年版

    よろこび

    日本基督教団 伝道推進室

    東日本大震災救援対策本部ニュース

    にじのいえ信愛荘

    教団新報 archive

    教日本基督教団 文書・資料集 申請書等ダウンロードコーナー

    月間 こころの友