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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4月】今月のメッセージ「幸せは今、日常の中に」

2022年4月1日

「幸せは今、日常の中に」

聖書個所:「私が幸せと見るのは、神から与えられた短い人生の日々、心地よく食べて飲み、また太陽の下でなされるすべての労苦に幸せを見いだすことである」

コヘレトの言葉5章17節

動画はこちらから

日本基督教団 原市教会牧師 關橋 賢

 日本基督教団のYouTubeチャンネルをご覧の皆さん、こんにちは。わたしは群馬県の原市教会の牧師、關橋賢です。
 わたしは群馬県に来て、今年で9年目になります。今、春を迎えていますけれども、春は色んな眠っていた命が目覚めて、そして新しい命が生まれてくる、そういう季節です。イエス・キリストの復活を記念するイースターも春に行われます。
 聖書ではイエス・キリストが死んだ後に、三日目に復活したということが書いてあり、そして、イースターは、そのイエス・キリストの復活を記念する行事となっています。そしてわたしたちも死後に復活するということをキリスト教は伝えてきました。一方で、死後どうなるのかということではなく、今わたしたちはどのように生きるべきなのか。どこに幸せを見いだすべきなのか。このことについて、書かれている書物が聖書の中にあります。その一つが、『コヘレトの言葉』という書物です。その『コヘレトの言葉』には、このように書かれています。「私が幸せと見るのは、神から与えられた短い人生の日々、心地よく食べて飲み、また太陽の下でなされるすべての労苦に幸せを見いだすことである」。このコヘレトの書が書かれたのは、戦争中であったと言われています。戦争中には多くの命が奪われ、また、小さな命が軽んじられます。今まさにウクライナの地で、そのようなことが、残念ながら、起こっています。短く人生を終えた人たちも増えています。短い人生の中で、どのようなことに幸せを見いだすべきなのか。その一つの答えが、コヘレトによれば「心地よく食べて飲み、労苦に幸せをみいだすこと」
 食べて飲んで、そして仕事 役割をきちんとなしていく中に幸せがあるんだ。このようにコヘレトは語っています。食べて飲んで、仕事をする。労苦する。これは、新約聖書で、イエス・キリストがなしたこととも重なっています。イエス・キリストも、色んな人たちとよく食べて、飲んでそして、交流をして、また色んな苦労・労苦をされていました。
 わたしたちはここ数年、いわゆる「コロナ禍」という状況の中で、外食、食べること、誰かと一緒に食べることを制限されてきました。また、労苦をする機会、つまり、何らかの役割を果たしていく機会が減ってしまった。もしくは、失ってしまったという方も少なくないと思います。そのこと自体は、本当に堪え難い、また、悲しく、虚しいことでもあります。
 しかし、この「コロナ禍」という状況を前向きに捉えることができるとするのであれば、誰かと普通に集まって、食べて飲んで、そして、一緒に誰かと労苦する。実は当たり前に今まで為していたことの中には、実は、色んな豊かな恵みがあり、また充実感がそこにあったのだと、そういうことに改めて気づかされたということではないかと思います。
 とくに、食べて飲むという日常の些細に思えるようなことであった、そういう営みが、実は、本当にわたしたちの中で、豊かな営みであったことに、わたし自身も久しぶりに家族と両親たちとまた弟妹たちと一緒に食事をした時には、本当にそういうことを思いました。
 わたしは今、妻と3歳・5歳の子ども、そして1匹の犬と生活しています。2人の子どもが生まれてくる前に、実はもう一つの小さな命がありました。その命は、妻のお腹の中で終わりを告げました。医師から「心臓の音が聞こえない」と言われた時には、その事実を素直に受け止めることができませんでした。世間では「死産」とか「流産」という言葉で片付けられてしまう出来事ですが、しかし、わたしたちにとっては、その小さな命も確かに存在して、生きたんだと、そういうふうに信じて、その子に名前をつけ、そして葬りの式を行い、そしてこの教会のお墓に葬りました。本当に短い、短すぎる人生です。しかし、その子は確かに、妻の体を通して、栄養をとるという食事をし、そしてその子なりの労苦をして、そして命を終えていった。そのようにわたしたちは今信じています。
 最近公開された映画で、Don’t Look Upという映画があります。ある天文学者が隕石を発見します。その隕石は、地球に半年後に衝突することになっている。しかも地球を破壊する威力がある隕石。すぐに政府にその事を伝えていくんですが、しかし、その時の政府は、その事を真剣に取り合わず、小さな事だとして軽んじていきます。そして気がついた時には、もう衝突が避けられないという状況になっています。もう地球が滅亡してしまう。世界が終わってしまう。そういう状況の中で、主人公たちが最後に選択したのは、いつもの日常を生きるという事でした。いつものように食事を準備し、そして食卓を囲んでお祈りをして食べる。そのことを主人公たちは最後まで貫きました。些細なことであっても、しかしそれが神様からの豊かな恵みである。そのことを気づかせてくれる。そういう映画です。
 今日わたしたちも、どのようになるのか分かりません。もしかしたら突然病気になってしまったり、また事故や事件に巻き込まれるかもしれません。だからこそ、わたしたちはこの日常の中にあることを大切にしていかなければならない。そのように聖書は語っています。そして、この日常生活の中の飲み食い、食事、また色んな仕事や労苦、この中にこそ実は豊かな恵みがあり、幸せがある。神様からの祝福がある。このことを改めて、わたしたち、考えながら過ごしていきたいと思います。
今月のメッセージ
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