7月22日はマグダラのマリアの記念日です。近年の研究は彼女が傑出したイエスの弟子であったことを明らかにしています。ローマのヒッポリュトスは復活の最初の証人である彼女に「使徒たちのなかの使徒」という最高の称号を贈っていますが、その一方でペトロを復活の最初の証人とするために、「罪の女」のラベルを貼って彼女を貶めることも繰り返されてきました。東方教会にはマリアを「罪の女」とする意見はありませんので、西方教会が男性の権力を守るためにマリアを貶めてきたのだと考えられます。プロテスタントには基本的に聖人の制度はありませんが、ジェンダーバイアスから自由になる日として、マグダラのマリアの記念日を覚えたいのです。(小林昭博/酪農学園大学教授・宗教主任、デザイン宗利淳一)