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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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ダニエル書4・16〜34

2021年7月20日
しかし、ベルテシャツァルと呼ばれるダニエルは驚いた様子で、しばらくの間思い悩んでいた。王は彼に、「ベルテシャツァル、この夢とその解釈を恐れずに言うがよい」と言った。彼は答えた。「王様、この夢があなたの敵に、その解釈があなたを憎む者にふりかかりますように。御覧になったその木、すなわち、成長してたくましくなり、天に届くほどの高さになり、地の果てからも見え、葉は美しく茂り、実は豊かに実ってすべてを養うに足り、その木陰に野の獣は宿り、その枝に空の鳥は巣を作る、その木はあなた御自身です。あなたは成長してたくましくなり、あなたの威力は大きくなって天にも届くほどになり、あなたの支配は地の果てにまで及んでいます。また、王様は聖なる見張りの天使が天から降って来るのを御覧になりました。天使はこう言いました。この木を切り倒して滅ぼせ。ただし、切り株と根を地中に残し、これに鉄と青銅の鎖をかけて野の草の中に置け。天の露にぬれるにまかせ、獣と共に野の草を食らわせ、七つの時を過ごさせよ、と。さて、王様、それを解釈いたしましょう。これはいと高き神の命令で、わたしの主君、王様に起こることです。あなたは人間の社会から追放されて野の獣と共に住み、牛のように草を食べ、天の露にぬれ、こうして七つの時を過ごすでしょう。そうして、あなたはついに、いと高き神こそが人間の王国を支配し、その御旨のままにそれをだれにでも与えられるのだということを悟るでしょう。その木の切り株と根を残すように命じられているので、天こそまことの支配者であると悟れば、王国はあなたに返されます。王様、どうぞわたしの忠告をお受けになり、罪を悔いて施しを行い、悪を改めて貧しい人に恵みをお与えになってください。そうすれば、引き続き繁栄されるでしょう。」このことはすべて、ネブカドネツァル王の上に起こった。十二か月が過ぎたころのことである。王はバビロンの王宮の屋上を散歩しながら、こう言った。「なんとバビロンは偉大ではないか。これこそ、このわたしが都として建て、わたしの権力の偉大さ、わたしの威光の尊さを示すものだ。」まだ言い終わらぬうちに、天から声が響いた。「ネブカドネツァル王よ、お前に告げる。王国はお前を離れた。お前は人間の社会から追放されて、野の獣と共に住み、牛のように草を食らい、七つの時を過ごすのだ。そうしてお前はついに、いと高き神こそが人間の王国を支配する者で、神は御旨のままにそれをだれにでも与えるのだということを悟るであろう。」この言葉は直ちにネブカドネツァルの身に起こった。彼は人間の社会から追放され、牛のように草を食らい、その体は天の露にぬれ、その毛は鷲の羽のように、つめは鳥のつめのように生え伸びた。その時が過ぎて、わたしネブカドネツァルは目を上げて天を仰ぐと、理性が戻って来た。わたしはいと高き神をたたえ、永遠に生きるお方をほめたたえた。その支配は永遠に続き/その国は代々に及ぶ。すべて地に住む者は無に等しい。天の軍勢をも地に住む者をも御旨のままにされる。その手を押さえて/何をするのかと言いうる者はだれもいない。言い終わると、理性がわたしに戻った。栄光と輝きは再びわたしに与えられて、王国の威光となった。貴族や側近もわたしのもとに戻って来た。こうしてわたしは王国に復帰し、わたしの威光は増し加わった。それゆえ、わたしネブカドネツァルは天の王をほめたたえ、あがめ、賛美する。その御業はまこと、その道は正しく、驕る者を倒される。
2021年7月19日
ネブカドネツァル王は、全世界の諸国、諸族、諸言語の住民に、いっそうの繁栄を願って、挨拶を送る。さて、わたしはいと高き神がわたしになさったしるしと不思議な御業を知らせる。この神のしるしは、いかに偉大であり/不思議な御業は、いかに力あることか。その御国は永遠の御国であり、支配は代々に及ぶ。わたしネブカドネツァルは、健康に恵まれ、王宮で心安らかに過ごしていた。一夜、わたしは夢を見た。眠りの中に恐ろしい光景が現れ、わたしは頭に浮かんだ幻に悩まされた。わたしは命令を下してバビロンの知者を全員召集し、夢の解釈をさせようとした。占い師、祈祷師、賢者、星占い師らが来たので、わたしは夢の話をしたが、だれひとり解釈ができなかった。最後にダニエルが来た。これはわたしの神にちなんでベルテシャツァルという名を与えた者で、彼には聖なる神の霊が宿っていた。わたしは彼に夢の話をして、こう言った。「占い師の長ベルテシャツァルよ、お前には聖なる神の霊が宿っていて、どんな秘密でも解き明かせると聞いている。わたしの見た夢はこうだ。解釈をしてほしい。眠っていると、このような幻が頭に浮かんだのだ。大地の真ん中に、一本の木が生えていた。大きな木であった。その木は成長してたくましくなり/天に届くほどの高さになり/地の果てからも見えるまでになった。葉は美しく茂り、実は豊かに実って/すべてを養うに足るほどであった。その木陰に野の獣は宿り/その枝に空の鳥は巣を作り/生き物はみな、この木によって食べ物を得た。更に、眠っていると、頭に浮かんだ幻の中で、聖なる見張りの天使が天から降って来るのが見えた。天使は大声に呼ばわって、こう言った。『この木を切り倒し、枝を払い/葉を散らし、実を落とせ。その木陰から獣を、その枝から鳥を追い払え。ただし、切り株と根は地中に残し/鉄と青銅の鎖をかけて、野の草の中に置け。天の露にぬれるにまかせ/獣と共に野の草を食らわせよ。その心は変わって、人の心を失い/獣の心が与えられる。こうして、七つの時が過ぎるであろう。この宣告は見張りの天使らの決定により/この命令は聖なる者らの決議によるものである。すなわち、人間の王国を支配するのは、いと高き神であり、この神は御旨のままにそれをだれにでも与え、また、最も卑しい人をその上に立てることもできるということを、人間に知らせるためである。』
これが、わたしネブカドネツァル王の見た夢だ。さて、ベルテシャツァル、その解釈を聞かせてほしい。この王国中の知者はだれひとり解き明かせなかったのだが、聖なる神の霊が宿っているというお前ならできるであろう。」
2021年7月18日
ところで、あなたは言うでしょう。「ではなぜ、神はなおも人を責められるのだろうか。だれが神の御心に逆らうことができようか」と。人よ、神に口答えするとは、あなたは何者か。造られた物が造った者に、「どうしてわたしをこのように造ったのか」と言えるでしょうか。焼き物師は同じ粘土から、一つを貴いことに用いる器に、一つを貴くないことに用いる器に造る権限があるのではないか。神はその怒りを示し、その力を知らせようとしておられたが、怒りの器として滅びることになっていた者たちを寛大な心で耐え忍ばれたとすれば、それも、憐れみの器として栄光を与えようと準備しておられた者たちに、御自分の豊かな栄光をお示しになるためであったとすれば、どうでしょう。神はわたしたちを憐れみの器として、ユダヤ人からだけでなく、異邦人の中からも召し出してくださいました。
ホセアの書にも、次のように述べられています。「わたしは、自分の民でない者をわたしの民と呼び、/愛されなかった者を愛された者と呼ぶ。『あなたたちは、わたしの民ではない』/と言われたその場所で、/彼らは生ける神の子らと呼ばれる。」また、イザヤはイスラエルについて、叫んでいます。「たとえイスラエルの子らの数が海辺の砂のようであっても、残りの者が救われる。主は地上において完全に、しかも速やかに、言われたことを行われる。」
2021年7月17日

コロナ禍における宣教をテーマに

6月15日、オンラインにて、昨年コロナ禍で開催を取り止めた第53回在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会を、「両教会の宣教課題と宣教協力〜コロナ禍における宣教」のテーマで開催した。

在日大韓基督教会からは、趙永哲総会長、中江洋一副総会長、李大宗副総会長、梁栄友書記、張慶泰副書記、申大永会計、金鐘賢宣教委員長、許伯基関西地方会長、金柄鎬総幹事、金聖泰東京教会協力牧師(オブザーバー)が出席した。

日本基督教団からは、久世そらち副議長、雲然俊美書記、岸憲秀宣教委員長、宮本義弘在日韓国朝鮮人連帯特設委員長、春原禎光柏教会牧師、秋山徹総幹事、加藤誠世界宣教幹事、大三島義孝宣教幹事、石田真一郎宣教幹事、廣中佳実職員が出席した(石橋秀雄議長は教会員の葬儀のため欠席)。

趙総会長の説教「コロナ時代と信仰の姿勢」(ローマ11・36)による開会礼拝の後、出席者紹介、前回記録確認、両教会の近況および課題の報告がなされた。

次に、許牧師より、「KCCJのコロナ対策、課題など〜教会の5大要素にちなんで」と題して、コロナ禍が教会の礼拝(レイトゥルギア)、交わり(コイノニア)、み言葉の宣布(ケリュグマ)、奉仕(ディアコニア)に及ぼした影響と、コロナの体験を信仰的にどう消化し、証し(マルトゥリア)するかについての発題がなされた。

続いて、春原牧師より、「コロナ禍での教会のネット・SNS利用」と題して、礼拝(自宅から礼拝にネット参加)、交わり・学び(SNSの利用例)、伝道(教会もSNSをすべき時代)、今後の課題についての発題がなされた。

発題に基づいて、コロナ禍にあって一気に導入されたオンライン礼拝の意義と課題について話し合ったほか、教会内の奉仕の必要性が減った中、対外的奉仕の機会(こども食堂・弁当など)が増えていること、SNS発信における大まかなガイドライン作成の必要性などを話し合った。

その後、両教団の議長および総会長名で発表している「平和メッセージ」を作成し、最後に、久世副議長の説教「光はあらわに」(マルコ4・21〜23)による閉会礼拝をもって終了した。

(雲然俊美報)

イエスに倣い、苦難に寄り添う

小羊学園 《静岡県》

私の勤める小羊学園は重い知的ハンディをもった方たちを対象として創業した福祉施設である。50余年を経て、幼児から高齢の者までを対象に入所施設やグループホーム、通園施設、通所施設が与えられ、短期入所や相談支援での関わりを含めると利用者は千人を超えるのではないだろうか。

利用者のすべてということではないが、多くの方たちは新型コロナウイルス感染のリスクを理解することができない。さらにその方の特性として日常生活で様々な変化に適応するのが苦手な人も少なくない。職員たちが良かれと思ってする介護・支援が拒否されることはしばしばで、なかには頑固に拒否して不穏になる方もおられる。新型コロナウイルス対策の基本とされるマスク着用も入念な手洗いも思うように徹底できない。それでも逃げ出すことなく、利用者を直接支援する職員たちは日常的な濃厚接触を避けることはできない。そのような状況下、利用者や職員の誰かが陽性になったときの不安と常に向き合って過ごしている。

今回の感染症によって多くの人たちの生活基盤が揺るがされ、亡くなられた方もおられる。生活困難に陥る人たちも少なくない。生死を左右するような苦境に立たされる人たちを支えるために待ったなしの対策が求められているのだと思う。

しかし、考えてみると、社会福祉の働きの原点はそのようなところにあるのではないだろうか。

重い障がいのある子を与えられ途方にくれている親たちの苦悩、家族に恵まれず愛される経験をもてなかった子どもたちの悲しみ、さまざまな事情によって生活の基盤を奪われた人たちの絶望。病の人あり、失業した人あり、人権が侵害されている人あり、弱さのために過ちを犯してしまった人もいる。これらの人たちはすべて社会福祉の対象者である。

聖書は主イエスがこのような人たちのためにこの世にこられたのだと伝えている。私たちにはイエスのような「奇蹟」を起こすことはできないかも知れない。しかし、キリストとの出会いによって希望を与えられた者として、イエスに倣って苦難の中で生きる人たちに寄り添うことはできるのではないだろうか。

(稲松義人報/遠州栄光教会員)

コロナ禍の食事場面

コロナ禍の食事場面
※写真 教団新報より


御業があらわされていることに感謝

第二平和保育園 《千葉県》

昨年、新年度開始まもなく新型コロナウイルス感染拡大による第1回目の緊急事態宣言が発令され、千葉県内にある当保育園も登園自粛期間を経て休園措置となりました。

経験のない混乱と緊張が続く中で、保護者の就労によって保育を必要とする一部の子どもが登園するなか、見えないウイルスを相手に子どもの安心・安全の確保をどのようにおこなっていくか、生命を預かる現場の責任と保育者としての使命感で、毎日が無我夢中だったことを思い出します。

感染症対策について日々の生活を細かく見直し、子どもの活動が必要以上に制約されないようにしつつも密な状態を回避する工夫など、保育者間で多くの意見が交わされました。また長期間、家庭に留まる子どもの心身の状態や家庭での様子を電話で把握しながら、保育者の賜物を生かしたメッセージを動画配信するなど意欲的な取り組みにより笑顔と励ましを伝えることに努めました。子どものために今できることを模索し実践する保育者の姿勢に神さまの導きを感じます。

緊急事態宣言解除後、少し遅めの新年度保育が始まった6月。イースターを一緒に祝うことが叶わなかった子どもたちも共に花の日礼拝を捧げることができました。年中クラスの子どもが、「病院でコロナのことをみているお医者さんにありがとうの手紙をかきたい」と覚えたばかりの文字で書いたメッセージカードを見た時には、「神様、ありがとうございます」と祈らずにはいられませんでした。

あれから1年以上の月日が経ち、コロナウイルスは様々な変異を続けています。あの時感じた緊張と保育者としての責任感や使命感は今も変わりません。

しかし、コロナと向き合い続ける日々の中で、子どもたちが変わらず希望をもち続け、感謝し、誰かを思って祈る姿を通して、神様の御業があらわされていることに感謝し、この苦難の時だからこそ「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい」(一テサロニケ5・16〜18)とのみ言葉に常に立ち返りたいと思います。そして、神様から頂いた知恵と力をもって子どもたちに仕えるものでありたいと願っています。

(星野 牧報/松戸教会員)


子どもたちと毎日をエンジョイ

さんまクラブ 《滋賀県》

NPO法人さんまクラブは、滋賀県甲賀市で水口教会の青年が子どもたちの居場所づくりとして2013年に活動を開始し、現在は主に放課後児童クラブと障害児通所支援事業の放課後等デイサービスを全国的にも珍しいインクルーシブに同じ場所で一体的に運営しています。

ワクチン接種が進んできているとはいえ、まだまだ状況がよくなっていない中でコロナ禍を振り返るのもどうかとは思いますが、この「騒動」のなかで、一番大変だったのはなんといっても、2020年2月27日夕方に突如として発表された、「全国一斉休校要請」。安倍首相が思いつきでぶち上げたこれのインパクトが一番でした。木曜日夕方に報道され、週明け月曜日から3か月休校となったのです。それまで、感染対策の政策が後手後手になっていた政権のあせりなのか何なのか知らないけれど、一番先に行動制限をかけられたのが子どもでした。この愚策によって子どもたちの大人に対する決定的な不信を植え付けてしまったと思います。

市からは結局ドタバタで月曜日の3月1日13時ごろになって、3月1日から市内の児童クラブは閉所とする決定の連絡がありました。一方、放課後等デイサービスは国からの通達でできるだけ開けるよう県を通じ連絡がありました。私たちが大切にしていたインクルーシブな居場所は、「健常児」の児童クラブは休みで、「障害児」の放課後等デイサービスは朝から開所という私たちが目指しているものとは逆のセパレートした結果となってしまいました。

とはいえ、子どもの感染伝播の力が弱いことや、重症化の確率が低いことが当初から言われていましたので、急に訪れた「大型連休」を思い切り楽しんでやれ!ということで、「スポーツの森」、「鹿深夢の森公園」、「余野公園」、「野洲川」や駄菓子屋さんやたけのこほりなどへ毎日のように遊びに行きました。

安息日に麦の穂をつまみ食いしたのをやんや言ってくるファリサイ派のような人はこの時代にもたくさんいますが、子どもたちにだけ厳しい大人にならないよう自戒して、のらりくらりファリサイ派をかわして子どもたちと毎日をエンジョイしていきたいと思っています。

(谷村耕太報/水口教会員)

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