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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4953号】わたしの身に起こったことが

2021年7月17日

コロナ禍の影響がこれほど長引くとは思っていなかった。教会をはじめ関係学校・団体・施設等では、毎日感染対策をしながら、日常の働きを担っている。

もっとも私の場合は、ほとんどの会議や会合がオンラインで開催されることで、長距離を移動することによる体の負担が少なくなったことはありがたい。正直なところコロナ禍収束後においても、皆が集まると共に、オンラインでのリモート参加というハイブリッド形式での会議の開催の継続を願っている。

教会においても、ユーチューブによる礼拝説教の動画配信がとても好評である。礼拝説教についてはこれまでもCDを作製しているが、これはこれで、車の運転中に聴くことができるなどの理由で喜ばれている。

これらの視聴がそのまま礼拝出席に代わるということではないが、み言葉を届けるということ、また、み言葉を聴くということにおいては大きな意義がある。

その他、祈祷会へのオンラインでのリモート参加も好評だ。共に祈るということにおいては、「離れているけれどつながっている感」が大きい。

教会においてこのようなことがなされるようになったことは驚きであるが、これも、「わたしの身に起こったこと」(フィリピ1・12)であり、「福音の前進」に役立つものであると思わされている。

(教団総会書記 雲然俊美)

ネブカドネツァル王はシャドラク、メシャク、アベド・ネゴに対して血相を変えて怒り、炉をいつもの七倍も熱く燃やすように命じた。そして兵士の中でも特に強い者に命じて、シャドラク、メシャク、アベド・ネゴを縛り上げ、燃え盛る炉に投げ込ませた。彼らは上着、下着、帽子、その他の衣服を着けたまま縛られ、燃え盛る炉に投げ込まれた。王の命令は厳しく、炉は激しく燃え上がっていたので、噴き出る炎はシャドラク、メシャク、アベド・ネゴを引いて行った男たちをさえ焼き殺した。シャドラク、メシャク、アベド・ネゴの三人は縛られたまま燃え盛る炉の中に落ち込んで行った。間もなく王は驚きの色を見せ、急に立ち上がり、側近たちに尋ねた。「あの三人の男は、縛ったまま炉に投げ込んだはずではなかったか。」彼らは答えた。「王様、そのとおりでございます。」王は言った。「だが、わたしには四人の者が火の中を自由に歩いているのが見える。そして何の害も受けていない。それに四人目の者は神の子のような姿をしている。」ネブカドネツァル王は燃え盛る炉の口に近づいて呼びかけた。「シャドラク、メシャク、アベド・ネゴ、いと高き神に仕える人々よ、出て来なさい。」すると、シャドラク、メシャク、アベド・ネゴは炉の中から出て来た。総督、執政官、地方長官、王の側近たちは集まって三人を調べたが、火はその体を損なわず、髪の毛も焦げてはおらず、上着も元のままで火のにおいすらなかった。ネブカドネツァル王は言った。「シャドラク、メシャク、アベド・ネゴの神をたたえよ。彼らは王の命令に背き、体を犠牲にしても自分の神に依り頼み、自分の神以外にはいかなる神にも仕えず、拝もうともしなかったので、この僕たちを、神は御使いを送って救われた。
わたしは命令する。いかなる国、民族、言語に属する者も、シャドラク、メシャク、アベド・ネゴの神をののしる者があれば、その体は八つ裂きにされ、その家は破壊される。まことに人間をこのように救うことのできる神はほかにはない。」こうして王は、シャドラク、メシャク、アベド・ネゴをバビロン州で高い位につけた。

第8回予算決算委員会を6月18日に一部オンライン会議にて開催した。

秋山徹総幹事より6月8日の責任役員会と臨時常議員会について、道家紀一総務幹事並びに大三島義孝財務幹事より事業活動等に関し報告があった。昨年延期となった新任教師オリエンテーションは、6月28〜29日オンラインで実施される(本年度は8月実施予定)。

その後、20年度教団決算に関する件を扱った。経常会計の当期収支差額は1478万9525円の差益となったが、ズーム会議によるものが大きかった。しかし本体事業の状況を示す事業活動については収入が3億2957万2907円、支出は3億7671万6602円となり、収支は4714万3000円の差損であった。これは救援対策基金として経常会計で管理していたものを特別会計に移し(6032万1977円)、また献金収入を「遺贈特別会計」として特別会計に(5000万円)移したためである。また常議員会費は当初予算1145万円に対し、605万296円の決算であったが、これはズーム会議によるものが大きく、今後の会議の持ち方について一石を投じるものとも言える。

続いて、教団出版局決算に関する件を扱った。当初事業計画では売上高3億1700万円、売上総利益1億円、経常利益160万円を目標としていたがコロナ禍を受け、8月末実績による前年同月対比のうち、書籍は新刊売上が前年度比14%増にもかかわらず、70万円減、教会音楽400万円減、牧会・広告は500万円減、定期刊行物は200万円減となった。そのため下半期修正事業計画を策定、売上目標を3億300万円と下方修正した旨報告があった。委員会としては出版局経営改善検討チームによるデューデリジェンス報告書作成のためのコンサルタント料が、出版局ではなく教団本体から拠出されていることも含め、出版局の経営について憂慮しているとの意見も出された。

その他部落解放センター、年金局、各センターの決算報告を扱った後に、21年度実行予算について協議した。その後、昨年中止した第41総会期第2回全国財務委員長会議について検討し、9月24日にオンラインで実施することを決定した。

(中村公一報)

賀川豊彦の働きを受け継いで 

社会福祉法人イエス団理事/神戸イエス団教会牧師 上内 鏡子

法人イエス団は、弱冠21歳の神学生賀川豊彦が、神戸にある貧しい地域のために身を投じたところから始まっています。1909年12月24日クリスマス前夜のことです。彼の日記『溢恩記』には、当初実行したいと願っていた事柄が箇条書きで記録されています。無料診察、無料葬儀も含まれており、地域の人々の生涯に寄り添って生きようとしていたことがわかります。賀川はすぐに「救霊団」を結成し、これを母体として働きを展開していきました。法人イエス団の前身です。当時の地方新聞などにも取り上げられ、多くの人々が賀川の働きに関心を寄せ、協力者も多く集まったようです。救霊団の活動は、礼拝や路傍伝道に限らず、診療所が開設され、子どもたちへのケアをしたり、滋養供給を目的としたり、一膳飯屋を開業、労働の場としての歯ブラシ工場なども展開したりしていました。

その後、救霊団はイエス団と改名されますが、既成の「教会」を設立することはせず、地域に根付いた事業を中心に展開していきました。これら多様な働きは、1923年9月1日に起きた関東大震災で賀川が東京へ移転したことで、神戸の仲間たちに引き継がれました。やがて時代の要請で財団法人となり、診療部門、宗教部門など役割分担をしながら、より機能的な動きを担うことになります。

戦時中、宗教団体法で宗教部が日本基督教団へと加盟する道を余儀なくされ、神戸生田川伝道教会(現神戸イエス団教会)となり、戦後は法人法によって、社会福祉・学校・宗教の3法人として、役割を分担することになりました。現在、学校法人の教育機関1校、社会福祉法人では、2府5県にわたり40近い施設があります。一方、3法人は使命を共有し協力しながら、現在に至るまで地域に根付いた働きを続けています。

賀川の死後、『賀川豊彦全集』を発刊した際には、差別的な思想の下に著された著作物も含まれており、賀川豊彦の差別性がクローズアップされ、イエス団自身もこの課題に取り組むことが求められました。1988年は賀川豊彦生誕百年、更に、1999年は、賀川豊彦献身90年を迎えて、賀川の差別性に向き合いつつ、イエス団が目指す働きの理念を「イエス団憲章」として発表しました。また、2009年12月24日の賀川豊彦献身百年では、原点回帰として、行政をはじめ、賀川に関係する協同組合や教育機関、キリスト教関係諸団体と協力して、その働きを見直す作業が進められました。法人イエス団は「イエス団憲章」の見直しを数年かけて実施し、献身百年に併せて「ミッションステートメント2009」をまとめました。これは、イエス団職員や、施設を利用する高齢者から子どもにまで、使命を広く知らせる意味を込めて、平易な言葉で作成しました。とくに前文には賀川の差別性を忘れないという思いを込めて「歴史を検証」するという一文を加えました。この言葉は、過去における深い反省と未来に向けた大きな希望をもって紡ぎ出されています。

逝去

上野光隆(隠退教師)

21年6月13日逝去、104歳。宮城県生まれ。46年同志社大学卒業。47年より京都、南大阪、今治、南大阪教会を牧会し、87年隠退。遺族は息・上野光歩さん。

齋藤正彦(隠退教師)

21年6月3日逝去、95歳。山口県生まれ。52年日本基督教神学専門学校卒業。同年より福岡中部教会を牧会し、福岡女学院、活水学院、女子学院に務め、芝、福岡中部教会を経て、11年隠退。遺族は息・齋藤義彦さん。

深澤 馨(隠退教師)

21年6月4日逝去、80歳。東京都生まれ。65年日本聖書神学校卒業。同年より広島東部、下松愛隣、廿日市、ひばりが丘、谷村教会を牧会し、18年隠退。遺族は妻・深澤益枝さん。

信徒伝道者異動

東梅田  就 鄭 詩温

お詫び・訂正

教団新報4952号3面、事務局報欄、伝道所通信先・甲西「1709」を「709」にお詫びして訂正いたします。

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