インスタグラムアイコンツイッターアイコンyoutubeアイコンメールアイコン
日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
newaccount

【4954・55】宣教委員会

2021年7月31日

「コロナ禍における宣教の情報交換会」開催

6月29日、宣教委員会主催「コロナ禍における宣教の情報交換会」がオンラインで開催された。

参加者は34名(教区代表16名、東京教区支区代表5名。宣教委員他)であった。また、丁寧な辞退の返信があった沖縄教区のことを祈りに覚えつつの開催となった。

第一部は「コロナ禍の宣教について」と題して、小泉健氏(東京神学大学教授)には神学的視点から、新井純氏(世光教会牧師)には実践的視点からの発題があった。小泉氏からは、宣教の根源にある礼拝がコロナによって「集まること」自体が困難な中、「神はコロナ禍に妨げられない、神の御業は前進している。私たちは工夫をしながらも神を拝むことに集中する群れであることの確認」が提言された。新井氏からは、コロナ禍における礼拝実施の工夫の一つとして「オンライン献金」の実践報告がなされた。「献げる」という神への応答が、教会専用の「献金ボタン」によって可能となったという紹介があり、新しい形の「礼拝参加」、更には教会内外のつながりに活用できているとの報告であった。

第二部では、あらかじめ配布したアンケートへの回答をもとに各教区の現状報告がなされた。各教区とも、コロナ感染に関しては教区内における地域の状況に違いがあることを踏まえて対応していること、教区の負担金の削減や支援金の支給などによって各個教会を支えていること、集まることが困難である中オンライン等を駆使して新しい形でのつながりが模索されていること等が報告された(詳細はアンケート回答集参照)。また、京都教区からは、次回は「コロナ禍の状況の中で聖書をどう読むか」というテーマで協議会を開催して欲しい、という要望がなされ、宣教委員会で受け止めた。

意見交換会後、第6回宣教委員会が開催された。意見交換会は、各教区からの丁寧な応答があり有意義であったことを確認。各委員会報告を受けた後、「『障がい』を考える全国交流会」は10月4日にオンライン講演会の形で開催するとの報告を受け、次回委員会は、翌5日にオンラインで開催することとなった。

(田中かおる報)

主イエスの言葉に従い、差別からの解放を願って

6月14〜15日、6回目となる「部落解放全国活動者会議」がオンラインにて開催された。同会議は各教区や教会でなされる部落解放の取り組みを分かち合い、各地の取り組みがより豊かになることを目的としている。

一日目はまず「カナダ合同教会のアファーミングミニストリーを学ぶ」として講演が行われた。カナダ合同教会は教派の多様性、先住民族をはじめとした民族意識の多様性の中で合同し、1988年の総会で「性的指向を問わず、キリストを信じ、キリストに従って生きようとするすべての人を、会員であることや会員になることを歓迎する」ことが宣言された。そして、セクシュアルマイノリティの方が教会から排除されない積極的な取り組みとして「アファーミングミニストリー」が行われている。信仰の立場から差別と闘うカナダ合同教会の実践を学ぶことができた。続いての講演では、日本におけるセクシュアルマイノリティ差別の実際が発題された。実際に痛みを感じた多くの方が登壇し、自らの経験を共有してくださった。発題を通して、分け隔てのない神の愛を説く教会・伝道所であっても、差別の温床となる現実を突きつけられた。さらに実行委員においても、これまでの性差別やLGBT差別への取り組みの歴史を受け止めていないという課題があった。

二日目は、これまでセンターに協力くださった4人の方より、発題がされた。多くの人が集う解放への取り組みは第一に差別への闘争を目的としているが、活動を振り返ると当然反省すべき点もある。これまでの活動を振り返り、これからについて協議することができた。

水平社宣言が採択されて、来年で100年を迎えようとしている。「人間に光あれ」との宣言は、差別が多くある今日の社会でも変わらず意味を持ち、この社会にたつ私たちの教会・伝道所も、差別の温床となりうることを忘れてはいけない。主イエス・キリストの言葉に従い、差別からの解放を願って闘いは続くことが確認された二日間であった。

(桝田翔希報)

2021年 在日大韓基督教会・日本基督教団 平和メッセージ 

義の実は、平和を実現する人たちによって、平和のうちに蒔かれるのです。

(ヤコブの手紙3章18節)

新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、世界中を揺るがし、経済的格差のみならず、命の格差までも浮き彫りにしました。日本国憲法は前文に「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」として、平和的生存権を謳っております。しかし今の日本は、平和的生存権が脅かされ、格差社会の増幅に歯止めを掛けることすら出来ておりません。

格差社会は「人権としての平和」を脅かしており、これに対し、私たち日本基督教団と在日大韓基督教会(以下、両教会)は、「平和を実現する」(マタイ5・9)使命を帯びて遣わされている教会として、日本をはじめ世界に生きる人々の命が守られ、安心して暮らすことのできる平和な社会の実現を祈り求めます。

<難民・在日外国人の人権について>

日本政府は今年2月、超過滞在者(オーバーステイ)や入管施設での長期収容を改善するためとして「出入国管理及び難民認定法(入管法)」の改正を行おうとしました。しかし3月、名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性の死亡事件など、収容者に対する人権蹂躙が明るみに出る中、市民団体や教会、弁護士会、国際人権機関からの批判、国会前のシット・インなど、多くの人たちの行動により、改正は廃案となりました。しかし、認定率1%以下の難民認定制度や、難民申請者や超過滞在者の人間としての尊厳を奪い物のように扱う入管収容制度の問題は、何ら変わっておりません。

在日コリアンの人権獲得のために闘ってきた私たち両教会は、人権侵害が今なお繰り返されていることに強く抗議し、入管法の根本的改正を祈り求めます。

<ミャンマーの人権問題について>

2021年2月1日、ミャンマーにおいて軍事クーデターが起こり、軍による市民への弾圧で犠牲者が増え続けています。日本はミャンマーに対し多額の政府開発援助(ODA)をしてきており、多くの日本企業もミャンマーに進出しています。日本政府はミャンマーの人びとの声を聞き、今こそ、人権侵害に対して確固たる態度をもって対応することを、私たちは祈り強く求めます。

<日本の原子力政策について>

「絶対安全」「経済に必要」という「神話」に彩られてきた日本の原子力政策は、福島原発事故において完全に崩壊し、10年を経た今もなお事故収束は全く目処が立っておりません。日本政府は今年4月、東京電力福島第一原発で増え続けるALPS処理水を国の基準を下回る濃度に薄めたうえで海洋投棄する方針を発表しました。しかし、ALPS処理水はトリチウムなど放射性物質を含む汚染水であり、これを海洋投棄することは環境破壊として断じて許されません。福島には今も放射能に汚染されたままの大地が広がっており、多くの人びとが住み慣れた大地を追われ、帰りたくとも帰れない現状が続いています。

私たち両教会は、原子力発電所の稼働を停止し、一刻も早く他者を犠牲とするエネルギー政策からの転換を求めるとともに、今なお、強いられた被曝によって痛み、脅かされている人々の命と暮らしが守られることを祈り求めます。

<沖縄問題について>

日本の安全保障のために沖縄の人びとは、これまで大きな犠牲を強いられてきました。それが近年、米中対立と日韓関係の悪化により沖縄が軍事戦略上重要な地であるという見方がより一層強まり、沖縄にさらに大きな負担を課そうとしております。

沖縄の米軍基地問題は、日米安保体制の負担をどう分散するかという政治問題です。軍事態勢とは切り離して考えるべき問題であり、日本政府は、辺野古新基地建設に反対の声を上げ続ける沖縄の人びとの怒りと悲しみの声を真摯に聴くべきです。基地周辺における騒音問題、環境破壊や人権問題、格差社会の深刻化など、沖縄の人びとの生活と人権が守られるように責任を果たすべきです。さらに安全保障関連の政策を抜本的に見直し、「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」(憲法第9条)、武力の行使によらない平和の実現のために力を尽くすべきです。私たちは「人権としての平和」を祈り求めます。

<ヘイトスピーチ問題について>

ヘイトスピーチ解消法施行から5年が経ち、たしかに表立ったヘイトスピーチ行動は減少していますが、ネット上における匿名の差別的な書き込みは相変わらず続いています。最近は新型コロナウイルス感染症に関連する差別的書き込みや、ある化粧品企業のサイトにおける差別文書掲載の問題などが起こっています。私たちは、同法について、罰則規定を盛り込んだ法改正を求めると共に、この社会から民族・人種差別が無くなることを願って、これからも人権啓発活動を実施して行きます。

<日韓関係問題について>

私たち両教会は、アジア・太平洋戦争における罪責を神の前に想起し、かつて日本が近隣諸国への侵略と植民地化政策により多大な苦しみを与えたことを今一度深く反省しつつ、平和の主イエス・キリストによる和解と平和を祈り願います。

しかし、近年の日韓関係の悪化は、アジアにおける平和構築に大きな障害となっております。その背後には、日本社会に連綿と横たわる排外主義と歴史修正主義、朝鮮半島の分断による危うい立場にある韓国の内政実情があります。私たちはそれらの問題を十分に理解した上で、いたずらに緊張を煽る政治主張やメディアに踊らされることなく、冷静な目をもった対話的な平和外交の道を切望します。そのため私たちは、日韓のキリスト教会が祈りを合わせ、和解と平和をめざす誠実な歴史認識の共有、相互交流、宣教協力の道を、いっそう力強く推進して行きます。

2021年平和聖日

日本基督教団総会議長 石橋秀雄

在日大韓基督教会総会長 趙永哲

逝去

遠藤公義(関東教区巡回教師)

21年5月27日逝去、75歳。福島県生まれ。80年日本聖書神学校卒業。同年より会津高田、久美愛教会を牧会し、関東教区巡回教師として仕える。遺族は妻・遠藤久枝さん。

山本文雄(隠退教師)

21年6月7日逝去、100歳。大阪府生まれ。46年同志社大学卒業。48年より洛西、上鳥羽、同志社教会を牧会し、08年隠退。遺族は妻・山本啓子さん。

村椿嘉信(隠退教師)

21年6月18日逝去、69歳。神奈川県生まれ。78年東京神学大学大学院卒業。同年より柿ノ木坂教会、宜野湾伝道所、ケルン・ボン日本語キリスト教会を牧会し、沖縄キリスト教短期大学に務め、石川、代々木上原教会を経て19年隠退。遺族は妻・松田(村椿)眞理子さん。

補教師登録

尹 相優(2021・5・16受允)

井殿 謙、佐々木馨(2021・5・30受允)

能登祐子(2021・5・31受允)

園田久遠、玉木圭子、山名高広(2021・6・1受允)

片岡賢蔵、清水義尋、竹内真理、平澤 巧、横内美子、米田満瑠(2021・6・8受允)

髙アンナ(2021・6・11受允)

早川明彌(2021・6・13受允)

森下 研(2021・6・22受允)

岩野祐介、小嶋健太、小林希恵(2021・6・24受允)

山野 空、下園昌彦、藤森 誠、坂井悠佳(2021・6・25受允)

正教師登録

中條康仁(2021・6・11受按)

太田恵理、桝田翔希、安田典子(2021・6・24受按)

教師異動

足利東 辞(主)羽島健司

〃  辞(担)羽島載憙

〃  就(主)関谷慶太

大阪西淀川

辞(代)森美由紀

〃  就(主)信岡茂浩

愛隣  就(代)清藤 淳

函館千歳辞(担)藤崎裕之

戸山  辞(担)鶴田 岬

和泉多摩川

就(担)園田久遠

玉川  就(担)山名高広

片倉  辞(代)山畑 謙

〃  就(主)玉木圭子

東北学院中学・高校

辞(教)遠藤尚幸

山形学院高校

就(教)遠藤尚幸

原宿  就(担)井殿 謙

東調布 就(担)佐々木馨

弓町本郷就(担)尹 相優

粉河  辞(主)田中牧人

〃  就(主)能登祐子

向河原 辞(主)石丸泰信

〃  辞(担)小松美樹

〃  就(主)小松美樹

鎌倉  辞(主)森研四郎

〃  辞(担)坪内克浩

〃  就(主)坪内克浩

〃  就(担)森研四郎

東中通 就(担)片岡賢蔵

見附  辞(代)冨井鉄兵

〃  就(主)横内美子

春日部 辞(代)石橋秀雄

〃  就(主)平澤 巧

越谷  就(担)清水義尋

深谷西島就(担)竹内真理

東北学院中学・高校

就(教)髙アンナ

札幌  就(代)小林克哉

北九州復興

辞(担)後藤真英

武生  辞(代)亀井拓也

〃  就(主)後藤真英

日出  辞(代)工藤俊一

〃  就(主)早川明彌

大宮  辞(担)高橋真之

福岡女学院中学・高校

就(教)米田満瑠

名古屋中学・高校

辞(教)楠本茂貴

関西学院大学神学部

就(神)岩野祐介

高砂  就(担)小嶋健太

三木  就(主)小林希恵

播州赤穂辞(主)服部多朗

〃  就(代)石原 等

甲南  辞(担)池田純平

村上 辞(代)菊地恵美香

〃  就(主)池田純平

教会設立

八ヶ岳(伝道所より)

教会種別変更

杵築

(第一種から第二種へ)

にじのいえ信愛荘と私

金井 弓子さん

東京駅から電車で海を見ながら遠足の距離の千葉県館山市にあった「にじのいえ」を、夏の繁忙期に手伝ったことがきっかけで、「にじのいえ信愛荘」(青梅市。以下、荘)との関わりが始まった。忘れがたい思い出は、恵泉女学園中学1年桃組同級生Y・Oさんとの「にじのいえ」厨房での50年ぶりの喜びの再会。今、「にじのいえ」と「信愛荘」の合併より10年たった。6年前より看護師として週二泊で勤務してきた。しかし新型コロナウイルス蔓延により緊急事態宣言が発令され、自宅待機が増えた。今は荘の顧問として電話で応対し、必要な時に行く形。

「入居者は、初めは自力で日常生活が可能ですが、長い年月に疾病、障がいを伴うようになります。しかし20余年たっても、自力で生活可能の方もいます。長い牧会生活で培われた習慣や向上心により、人生総仕上げの老年期を上手に迎えることができます」と語る。社会では独居者が増え、何らかの共同体に属すことが勧められている。荘は、尊い宣教に従事した方の「主にある共同体」。

現在は外部との関わりが制限され、不自由な面も多いが、青梅は都心から離れ、自然豊か。「荘周辺の散歩は、山から集められた水が、川の形や水の音を変えて、四季を通じて心地よいひとときを与えてくれます。春、多摩川に注ぐ中小の川にクレソンが白い小花をつけ、群生が見事で、小魚や沢蟹も身近です」と語る。

「老いの最期まで信仰をもって歩みたい」と願い、聖日礼拝は荘のホールで献げられ、毎朝の礼拝は荘の方々が担当して守っている。「公的支援のない施設なので、不足を数えればいくつもありますが、全国の主にある兄弟姉妹の祈り、支え、そして神の大きな守りの中にあることを感謝致します」と閉じた。

PageTOP
日本基督教団 
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
Copyright (c) 2007-2025
The United Church of Christ in Japan