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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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ローマの信徒への手紙3・21〜31

2021年10月30日
ところが今や、律法とは関係なく、しかも律法と預言者によって立証されて、神の義が示されました。すなわち、イエス・キリストを信じることにより、信じる者すべてに与えられる神の義です。そこには何の差別もありません。人は皆、罪を犯して神の栄光を受けられなくなっていますが、ただキリスト・イエスによる贖いの業を通して、神の恵みにより無償で義とされるのです。神はこのキリストを立て、その血によって信じる者のために罪を償う供え物となさいました。それは、今まで人が犯した罪を見逃して、神の義をお示しになるためです。このように神は忍耐してこられたが、今この時に義を示されたのは、御自分が正しい方であることを明らかにし、イエスを信じる者を義となさるためです。では、人の誇りはどこにあるのか。それは取り除かれました。どんな法則によってか。行いの法則によるのか。そうではない。信仰の法則によってです。なぜなら、わたしたちは、人が義とされるのは律法の行いによるのではなく、信仰によると考えるからです。それとも、神はユダヤ人だけの神でしょうか。異邦人の神でもないのですか。そうです。異邦人の神でもあります。実に、神は唯一だからです。この神は、割礼のある者を信仰のゆえに義とし、割礼のない者をも信仰によって義としてくださるのです。それでは、わたしたちは信仰によって、律法を無にするのか。決してそうではない。むしろ、律法を確立するのです。

《北海教区》 「中高生オンライン+対面の集い」

皆に会いたいという思いが形に

北海教区では、毎年教区主催の夏のキャンプと春の合宿を通して、道内の青少年同士が出会い、交流を深めてきた。コロナ禍にあってそれらの開催は叶わなくなったものの、教区青少年活動は歩みを止めることなく、繋がりを絶やさないため出来ることを探し続けた。『中高生オンラインの集い』はそうした模索の中で昨年度から生まれた、ズームを利用しての集会企画である。

昨秋よりの一年で4回のオンライン企画を重ね、20年度の春の集いを中止にして以降初めて、この10月に対面での『集い』を実施した。画面越しではなく、どうしても皆に会いたいという中高生同士の思いが強かったためである。それでも様々な事情で集まるわけにいかない者もある。実行委員会の高校生、大学生、大人が知恵と工夫を出し合って、対面で集まる会場とオンライン参加者とが共に出会える形を実現した。

この集いでは道北クリスチャンセンター主事の藤吉求理子牧師を講師に招き、“農と食”をテーマに学びの時を持ち、グループに分かれて考えや思いを語り合った。開会と閉会の礼拝をも皆で守り、交流やゲームの時間も充実していた。参加者は会場に9名、オンラインに講師含め5名。これまでのように一緒に食事をしたり、宿泊で夜更かしをして過ごすことはできない。それでも集まった中高生たちは、本当に楽しそうに笑い合っていた。

「遠くにいるのに皆に会えてすごく嬉しかった」、「この企画をしてくれて本当にありがとう」といった参加者の感想を受け取るたび、不便や制限があっても、企画を重ねる意味があると強く感じる。建物はなく、決まった形式もないが、確かにこれは中高生の彼ら彼女ら自身が創ったひとつの教会なのだ。どこかに孤独を感じる仲間が一人でもいる限り、「ここにいるよ」と実行委員会は呼びかけ続け、祈り続ける。この灯し火が絶やされてはならない。

(木村 幸報)


《東海教区》 教育部主催 「CS教師研修会」

子どもも大人も楽しむCS

東海教区CS教師研修会を9月20日に、愛宕町教会を会場に行うことができた。テーマは「子どもも大人も楽しむCS、一緒につくるCS」。講師は、関東教区埼玉地区の坂戸いずみ教会、山岡創牧師。

昨年依頼していたものの、コロナ禍のために延期。今年度はどうするか、教育部の委員と共に最後の最後まで話し合った。教区内3県と講師在住の埼玉県、4県のうち、緊急事態宣言が3県以上ある場合は中止にすることを決めてあった。埼玉県と静岡県の2県のみだったので、開催した。

このような緊張下での研修会だったが、子どもたちへの愛を感じる講演となった。講師は生き生きと、これまでの自身の実践を語った。

出席教会20教会、出席者27名、急遽設置したオンラインには、25アクセスがあった。期待していた以上の参加者があり、福音伝道の力強さを覚えた。

山岡牧師は、約20年近く続いている子どもたちとのキャンプについて語った。自らの子ども時代を振り返ることで、子どもも大人も楽しむという視点を与えられたとのこと。「子どもと大人が一緒に聖書の物語を考え、段ボール等で形を作り、能動的に参加することによって、聖書の話が子どもたちの中に印象的に残る」という話には、こちらもわくわくさせられた。

その他、「中高生には真剣に話ができる自分の居場所を提供する。CS教育に楽な近道はない。能動参加型の活動を心掛ける。CS教師、教育委員を長く続ける」などの話もあった。

最後に今後の課題が語られたが、そこでは様々な可能性が無限大にあることに気づかされ、コロナ禍の暗さの中に、希望の光が射し込んだ。

人間の業には限界があるが、主に委ねることによって希望は無限にあるとの喜びを携えて、帰路に着いた。

(川中 真報)

 

東北教区・関東教区 10被災教会の声 (オンライン訪問)

2021年東北地方地震 被災教会会堂等再建支援委員会

東日本大震災から10年。今年2月13日、福島沖で震度6強という大きな地震が再び起こり、多くの教会が再び痛手を負った。第14回常議員会で「2021年東北地方地震被災教会会堂等再建支援委員会」が設置され、東北教区、関東教区の10被災教会へ1300万円を募金目標額として支援活動をスタートした。その中で委員会として被災教会にインタビューし、各教会の声を聞くことになった。

信夫教会に尋ねて

第1回目は9月21日、福島駅から徒歩で10分ほどの所にある信夫教会にオンラインで話を聞いた。今回は2021年東北地方地震被災教会会堂等再建支援委員会より、篠浦千史、黒沼宏一、河田直子の各委員、オブザーバーとして保科隆東北教区議長が参加した。

信夫教会からは佐藤秀吉牧師と役員の荒木紀子さんが出席し、被害状況とその後の補修状況を聞いた。被害は外壁、特に2階の窓近辺の亀裂、教会と牧師館の間の亀裂がひどく、また女子トイレの損傷も激しかった。幸い基礎部分に問題はなく、補修だけで済むとのこと。ただ木造建築のため、梅雨前に補修が完了することが望ましいとのことだった。2階の外壁であることから足場が必要で、約1ヶ月の工事の後、5月末に工事は完了した。工事には、足場の費用も含めておよそ200万円かかったとのことである。

地震直後の礼拝で、会堂内の備品はそのまま使える状況だったのは幸いだった。ただ見上げると会堂の天井部分には損傷が見られた。また食器棚から食器が崩れ落ちて割れてしまい、押入れの中は物が散乱し、その後片付けにはかなりの時間を要した。その散乱状況は、10年前の東日本大震災の時よりもひどかったそうだ。前回と揺れの方向が違ったのが被害状況に影響しているかもしれない。福島市内でも、被害状況は場所によって違うようで、信夫教会は比較的大きな被害が出た地域にあった。教会近隣在住の教会員2名も被害を受けた。

今回の地震は建物だけで済み、水道、電気といったライフラインが止まることがなかったのは不幸中の幸いだったと佐藤牧師は語った。最後に、佐藤牧師に教団への要望を求めたところ、「東日本大震災の時、教団は速やかに行動してくださり、被害は大きかったが、自分たちの背後に教団に属する全ての教会の祈りを感じることができた。しかし、今回は2月の地震後、教団の動きが後手に回った感は否めない。10年前に比べて被害状況は大きくなかったが、被害状況はどうであれ、迅速に行動してくれるのが望ましい。地震に限らず、洪水などの天災がこれからも起こると思うが、自分たちの背後には多くの教会の祈りがあることを、教団が速やかに行動することで示して欲しい」と言われた。7月の常議員会で具体的な行動を始めたこと、本当に遅かったと反省した。

(篠浦千史報)


東北地方地震被災教会支援募金

郵便振替口座

口座 日本基督教団
◎口座番号  00140-9-145275

通信欄に「東北地方地震被災教会支援」とご記入ください。

戦争を繰り返さないために

杉本 健二さん

キリスト者の家庭で育った杉本健二さんが、自ら教会に通うようになったきっかけは、高校3年生の頃、アメリカ留学中の体験だった。キリスト教の本場で、篤い信仰に生きていると思っていた教会は、町内会の集まりのようなものだった。教会のあるべき姿に関心を持った杉本さんは、帰国後、仙台北教会に通い始め、間もなく受洗した。

大学で文化や思想を学び、大学院ではその関心を東欧に向けた。大学院に入学してすぐ、指導を受ける予定だった教授が、国連の仕事で赴いていたタジキスタンでテロに遭い急逝してしまう。半ば志が挫かれてしまったものの、学びを続け、博士課程に進む中でチェコにも留学した。

当時チェコは共産主義が崩れ、自由な言論や経済活動が認められて行く変化の時代。歴史家たちはドイツから受けた被害のみに注目するのではなく、ドイツが敗退する際、ズデーテン地方のドイツ系住民をバイエルン地方に追放した自らの負の歴史にも光を当て歴史を語り直そうとしていた。歴史を、愛国ナルシシズムから来る自国礼賛のために語るのではなく、負の側面も含めて客観的かつ謙遜に受け止める姿勢に強く共感した。

父と同じく教師の道に進んだ杉本さんは、現在、茨城キリスト教学園に務める。「戦争という過ちを繰り返さない」との信念を持ち、歴史を学ぶことの意義を伝えるべく教壇に立つ。

学校は、キリスト教主義だが、キリスト者の教職員は多くない。杉本さんは、自らの信仰について積極的に語り、その言葉に恥じないよう励むことで証しをしようと心掛ける。また、自らが高校時代に励まされた聖句、「主に望みをおく人は新たな力を得 鷲のように翼を張って上る」(イザヤ40・31)を、受験に挑む生徒たちに贈っている。

第9回伝道委員会は、9月27日、感染症拡大防止対応としてオンライン会議形式にて行った。

冒頭、「こころの友」文書応援伝道について、本互助制度を周知するためのポスターが諸教会・伝道所に配布されるとの報告があった。本委員会としては今般減少傾向が認められる支援教会が支援を維持し、願わくは更に強化することにより、本制度が十分に活用されることを望んでいる。点字「こころの友」についても『信徒の友』にて購読を訴えることが確認された。

陪席者秋山徹総幹事より、教団の教勢、財務状況の分析から認められる、感染期の諸教会・伝道所の営みの傾向が語られた。感染期の営みの中から浮き上がる教団特有の課題と強みを共有し、今後、本委員会としても分析を加えることにより、感染期後の伝道の展望を望みたい。

教団総会の延期により、延長も予想される本委員会の職務の中の一つに教区伝道委員長会議の開催がある。これについて来年6月開催を目指し準備に取り掛かることとし、開催方法や主題については継続審議することとした。

継続検討課題として「開拓伝道援助資金」支援体制強化があることを共有した。今般、援助申請する教会・伝道所に対する支援額が、申請希望額に達しない現実がある。これを補うために委員会内外からの資金繰入等の可能性について検討を続ける。

終盤、各委員が仕える教会や施設の感染期における営みの工夫や課題について自由懇談を行った。

(村上恵理也報)

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